OCG's Cool Deck #02 殺戮の天使
イカしたデッキ紹介するぜ! タイトルは某ホラーゲームは一切関係ございません。
このシリーズでは自分が遊戯王公式サイトで発見したカッコイイデッキを紹介します。前回の記事はこちら。
同じ内容の解説動画を上げています。こっちもおすすめです。
はい。
皆さんはバーンデッキについてどんな印象を持っているでしょうか。自分はバーンそのものよりも、「バーンで勝つ」選択肢を持っているデッキが好きです。
バーンってずるいんですよね。遊戯王は盤面で有利を取って始めてライフに手が届くゲームなのに、それを無視して殴り込めてしまう、「裏技」としての魅力があると思っています。
今回紹介するのはこちらの【殺戮の天使】。いわばエンジェルバーンです。
動きをイメージしづらいデッキですが、唸らさられる付載コメントが以下。
"フュンフト"で"マガジン"を落として、"バックショット"で相手の場を焼け野原に。
そして"天輪"から"フュンフト"と"バックショット"3体を蘇生させて"五光"でトドメ。
1500+1500+5000=8000で試合終了。
うーん美しい。計算された火力と盤面処理を兼ねるところがアクセスジャマーワンキル(4300×2)さながらの実用性です。
カードデザインがめちゃくちゃ好き。
しかしこのデッキが何よりも魅せてくるのは、メインエクストラのパーツからひしひしと伝わるデュエルする気ありありな感でしょう。
例えばこのデッキには上のコンボを達成するための安定初動がありません。
もっとも強力にアクセスするルートは《宣告者の神巫》《祝福の教会-リチューアル・チャーチ》から《ワルキューレ・セクスト》、
セクスト→フュンフト→マガジン→バックショット×3
ここまでです。要は《天輪の双星道士》のための☆1チューナーにとどかず、《混沌の戦士 カオス・ソルジャー》や《照耀の光霊使いライナ》を立てて終わることになります。
《異次元の精霊》が3枚でなく2枚だったり、妥協五光の雨四光やコンボに直接関係のないシャドールがあり、そもそも8000バーンを決めるつもりならバーン軸の時械神を採用する必要性はありません。
つまり、これは上のコンボのためのデッキだが、上のコンボを決めるデッキではないということです。どちらがいいという話ではなく、そういう余白によって生まれる強さはあると思っています。《ヴォルカニック・バックショット》を指名者でぶち抜かれてもまだ戦おうと思えたりね。
それではその余白を見ていきましょう。
セクストを特殊召喚する手段は、神巫やチャーチのほかに《混沌の創世神》が《混沌領域》と合わせて実質3枚体制で用意されています。
これは星1チューナーが引けなかった場合に神巫と合わせてハリファイバーを出したり、指名者等で除外されたバックショットを戻すことでコンボの可能性をつなぐ役割も担っています。
そしてその召喚に必要な闇属性の枠を埋めるのがシャドール。
割と単純なパワーで選ばれていそうですが、融合素材として光属性を墓地に送ることはもちろん強力。《ブーテン》を送れば自身の効果やチャーチでの蘇生から《天輪の双星道士》に繋がります。
または《影依の偽典》をコストに《ワルキューレ・シグルーン》を出すことも考えられていそうです。
メインの扱いは手札・墓地に行ってしまったフュンフトを特殊召喚することと思われますが、素引きした《ブレイズ・キャノン・マガジン》を処理できたり、《大捕り物》《光の護封霊剣》の採用から、手札から出すことも考慮されているのは間違いありません。
墓地効果を持つ光属性、《天輪の双星道士》になれる星1モンスターとして《時械巫女》が採用されています。
そのアクセス先は、バーンというコンセプトを踏まえて《時械神カミオン》《時械神ラツィオン》の2枚。どちらも相手のリソース、盤面をシンプルにはがせるカードです。
ただ、ここまで色々な噛み合いを紐解いた一方で、
やはりバックショットを抜かれるのは辛いし、マストカウンターを見極められると沈黙してしまったり、チャーチのコストが中々用意できなかったり、普通に事故ったり…(特にシャドールが重い)。このデッキはまだ不安定な面があります。
任天堂のゲームプロデューサー、宮本茂の言葉にこんなモノがあります。
「アイデアとは、複数の問題を一気に解決するものだ」
そうした「アイデア」を許容できる余白が残っていることが、このデッキが「Cool Deck」たる最大の所以だと思っています。
言いっぱなしもアレなので自分なりに考えてみました。記事はここで終わりますが、動画の後半で触れているのでよろしくお願いします。
注:本記事で使用されたカード画像は一部を除き遊戯王OCGデータベースの個別カード記事から引用しました。
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