「ドライブ・マイ・カー」と初代GRデジタルと「恋する豚研究所」
村上春樹の小説を久しぶりに読んだ。
『ドライブ・マイ・カー』
そう、いまアカデミー賞の作品賞のノミネートされている。
https://jp.ign.com/drive-my-car/57953/feature/4
『女のいない男たち』という短編集の一番最初に収められているもの。確か単行本がでたときには買って読んでいたはずなのだが、部屋のどこを探しても見つからなかった。
やれやれ、という感じだ。きっと何気ない水曜日の祭日の午後、スパゲッティを湯で終わった後、目の前にひよっこと顔を出すに違いない。
村上春樹を読むと村上春樹的な文体に多くの人がなってしまうが、それは別に村上春樹が悪いわけではない。
その昔、村上春樹がデビュー作『風の歌を聴け』はまずは英語で書いてそのあと日本語に訳したという話を聞いたことがある。ググればその真相はわかるのだが、いまはそうしない。
言いたいことは、村上春樹の文体はかなり日本語の文体としては亜流であったのだか、いつの間にかその文体がまねされていくうちにコモディティー化していったということだ。
ヤフオクで見つけた初代GRデジタルにワイコンとファインダーをつけて、下北沢を散歩した。「ボーナストラック」というまるで1年中、学園祭の出し物をやっているような商業施設にある「恋する豚研究所」のコロッケ定食を食べながらkindleで読んだ。
「恋する豚研究所」って昔なら村上春樹のショートストーリーくらいしか見かけなかったお店の名前だけれど、「なるほどね」とさほど驚かなくなったなと思いながら、文庫本の文字の小ささでは、本を読む気にならなくなった自分の年齢を感じながら、ページをスワイプして読みました。アカデミー賞の結果を楽しみにしながら。
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