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今日の科学 6月29日
1995年6月29日はアメリカのスペースシャトルとロシアの宇宙ステーション「ミール」の最初のドッキングに成功した日です。このミッションは、1998年から予定されていた国際宇宙ステーション(ISS)の建設を見据えて実施された2国間の共同宇宙ミッションでした。
第二次世界大戦後、アメリカとソビエト連邦(ソ連)は冷戦状態に入り、宇宙開発競争を繰り広げていました。アメリカはスペースシャトルに続く有人宇宙開発計画として、宇宙ステーションを国際協力によって建設・運用することを決め、日本、ヨーロッパ、カナダが参加し、計画が進められていました。
宇宙ステーション計画は1988年に開発段階に移行したものの、1991年12月に、ソ連が崩壊したことで、大きな変更を余儀なくされました。参加各国は予算確保に苦しみ、計画の見直し、スケジュールの調整をおこないました。そして、ソ連の地位を継承したロシアは1993年に計画に正式参加することになりました。
ロシアが参加したことにより、宇宙ステーション計画は現在の国際宇宙ステーション(ISS)へと変わりました。アメリカとロシアでは宇宙機の設計思想が異なっていて、両者がそれぞれの理解を深めながら、ISS建設、運用の準備をするためにスペースシャトルとミールのドッキングが計画されました。
スペースシャトルとミールのドッキングは、合計9回実施されました。3年ほどの間に、合計7人のアメリカ人宇宙飛行士が交代で滞在し、ロシア人宇宙飛行士と共同生活をするなどして、ISS建設と運用に向けての重要な知見が得られました。
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