忘れっぽい私や誰かのための短い読書 6

秋風の、腹立ててゐるかまきりで


何か足らないものがある落葉する


郵便屋さん
たより持ってきて熟柿たべて行く


月も水底に旅空がある


みんなたつしやでかぼちゃの花も


夕立晴れるより山蟹の出てきてあそぶ


樹が倒れている腰をかける


飲みたい水が音たててゐた


種田山頭火

(※今日読んだところから好きだった句を)

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