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サピエンス全史をかる〜い感じでまとめてみました(第3章)

モー娘。の「ザ ピ〜ス!」懐かしいですね。



おはようございます^^ araです。

 【朝渋】で、早朝から集まって「サピエンス全史」の感想を言い合う会をやっております。


今回は第3章の面白ポイントをまとめてみました^^

第3章  狩猟採集民の豊かな暮らし


現代人の社会的特徴や心理的特徴は、「狩猟民族時代」に形成されたものである

たとえば、

「ファストフードや甘いお菓子を食べるのがやめられない」のは、食べ物か慢性的に不足している中で、

甘い果実を見つけたらヒヒの群れに食べつくされる前に「その場で食えるだけ食う!」という『大食い遺伝子説』

高層アパートに住んで、冷蔵庫に食べ物がたくさんあふれているけど、人間の本能としては、依然としてサバンナにいると思っているのです。


「古代コミューン」派と「永遠の一夫一婦制」派論争!

無題 - 2021年6月26日 14.54

狩猟採集民族は、赤ちゃんが生まれるのは単一の男性の精子ではなく、子宮にたまった精子からできると考えていました。

そのためなるべく複数の男性と関係を持っといたほうがマルチスペックの赤ちゃんができるので「お得ダネ!(種だけに(^^)👍)」と考えていたのです。

そんな奔放なパートナーシップなもんで、男性側もどれが本当の自分の子かわからず、子供はみんな平等に協力して子育てしていたとのこと。

かなりぶっ飛んで見えますが、近代的な発生学が発展するまでは、ひとりの父親によって赤ちゃんが母親の胎内に宿るという確証はなかったのです。そう考えると、そんな発想するのも無理ないかもしれませんね。

それにしても今も昔も「ハーフの赤ちゃんが欲しいな!」みたいなスペック思考はあるもんですね。

ちなみに「古代コミューン」説の支持者によると、現代の不倫や高い離婚率は、一夫一婦の関係を強いられたことによる結果だそうです。

一方、「一夫一婦」説支持者は、平等な共同体だった狩猟採集社会ですら、夫婦は嫉妬深い生き物なんだから、絶対ありえない!と主張しています。



狩猟採集民はほとんど全員ミニマリスト

狩猟採集民は、気候や環境に合わせて食べ物を求めて生活するため、例外はあるものの定住せず移動暮らしをしていました。

そのため必要最低限のモノしか持たず、現代の考古学者が狩猟採集社会を「こうだ!」と結論付ける資料が少ないのです。

しかも狩猟採集社会は民族的・文化的に多様化しすぎて、同じ地域ですら違いがあります

古代狩猟採集民の間の民族的・文化的多様性も壮観で、農業革命前夜に世界中に住んでいた五〇〇万~八〇〇万の狩猟採集民は何千もの別個の部族に分かれ、何千もの異なる言語と文化を持っていたと考えるのは理に適っている


これは第2章のポイントが挙げた、【虚構】により想像上の現実がバンバン生み出されたことにもよります。

現代の狩猟採集民を人類学的に観察すれば、古代の狩猟採集民にはどのような可能性があったかをいくらか理解する助けになりうるものの、発見物が少ないのですべての考察は不明瞭なものになってしまいます。


原始時代は、現代よりよっぽど豊かでノンストレス!

サピエンスの集団はたいていの生息環境では、融通を利かせ、うまく現地に合わせた食生活を送った。シロアリを探し回り、各種のベリーを摘み、さまざまな根を掘り、ウサギに忍び寄り、バイソンやマンモスを狩った

農耕時代以前のサピエンスたちは、どちらかというと「狩り」より「採集」が主な活動だったようです。

食糧資源が豊富な土地なら、定住して食べ物を加工することもありました。


そしてちょっと意外だったのは、狩猟採集民は直近の環境を生きるための深い知識を幅広く持っていました。しかも技能も運動神経も抜群ときたもんです。

現代人も相当な情報を得ていますが、古代の狩猟採集民は、個人レベルでは知識と技能の点で歴史上最も優れていました。何なら現代人は狩猟採集民より脳が小さいというデータもあるそうです。

現代は適材適所で良い時も多いし、苦手なことは他の人に頼ることができますよね。


狩猟採集民は、地域ごと、季節ごとに大きく異なる暮らしをしていたが、後世の農民や牧夫、肉体労働者、事務員よりも、全体として快適で実りの多い生活様式を享受していたようだ

無題 - 2021年6月26日 22.55

狩猟採集民は農耕民よりも飢えたり栄養不足になることが少なく、平均寿命こそ30〜40歳でしたが、それは子供の死亡率が高かったからで、そこさえクリアすれば60歳まで余裕で生きられました。

これも多様性のなせる技で、単一の食べ物に頼っていなかったので、「果物がなければカメを食べれば良いじゃないの」というマリーアントワネット的感覚で生きてたそうです。


豊かな共同体の影の部分にゾクゾク!

さて、「狩猟採集民は三食昼寝付き」みたいな雰囲気になってますが、暗い側面もあります。

1960年代という最近まで、パラグアイで暮らしていた狩猟採集民のアチェ族の証言が例として挙げられています。

■集団にとって貴重な成員が亡くなると、幼女を1人殺して一緒に埋葬していた
■病気で集団についてこれなくなった老人を置き去りにした
■集団の足手まといになった老女を背後から斧を振り下ろして殺害した
■生まれてきた時髪の毛が生えていない赤ん坊は発育不全とみなして殺した
■幼い子供を「ムカつくから」殺した
などなど。

こえーーーーな(ーдー;)

とはいえ基本的にはアチェ族は穏やかに生きていて、彼らに言わせれば「現代だって中絶や安楽死させてるよね?」みたいな感覚で子供や病人、老人の殺害を捉えていたようです。

だだただ今日を生きることに誠実だったアチェ族を、倫理感がないと非難するのはお門違いだと、ハラリは言っています。


沈黙の張

色々書きましたが、結論・古代狩猟採集民の生活の全体像は復元するのが難しく、学者の都合の良い解釈に過ぎません。

人類史7万年のうちの6万年の間に、ナポレオンのような戦上手やカリスマ預言者が現れたかもしれないし、芸術の最高傑作ができていたかもしれません。宇宙人と交流があったかもしれません。

私たちはそれをただ想像することしかできないのが、もどかしくもあり、想像力を掻き立てますね。







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