サピエンス全史をかる〜い感じでまとめてみました(第7章)
こんにちはー (^^)/
毎週1章づつ『サピエンス全史』を読んで、おもしろいポイントなどをまとめるnoteです。
いちおう年内までには完成する予定です(*ノv`)b
マガジンもフォローしていただけると、嬉しくて泣き崩れます。
さてさて、今回は前回と違ってだいぶサクッと読めました。
”ハラリ節”も健在で、朝渋メンバーと突っ込みながら読みました。
第7章 書記体系の発明
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外部メモリとしての「書記」の発明
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農業革命後に社会構造が複雑化すると、とてもじゃないけど一個人の脳では保存や処理できない膨大な量の情報を扱うようになりました。
しかも『数』という狩猟採集時代には必要のなかった情報を扱うようになります。
狩猟採集時代は木の実の数を覚えておく必要はなかったですもんね。
ですが、巨大な王国を維持するためには税を徴収する必要があり、所得や財産のデータを収集することが必須なのです。
これらすべての数を記憶し、思い出し、処理する、、、
こんな必要に迫られたら人間はどうなるでしょう?
人間の脳は情報の過剰摂取に陥るか、あるいは眠りに落ちる。
寝るよねー(*Θ∀Θ)σ
こういう状況なので、しばらく社会的ネットワークは比較的小さく、単純なままだったそうです。zzz
そんななか、古代シュメール人が大量の数理的データを扱えるシステムを発明しました。それが『書記』です。
書記は記号を粘土板に刻むスタイルで、六進法と十進法を組み合わせて使っていたそうです。
初期の段階ではこの書記は事実と数に限られていました。
書記は時間がかかり、読める人も非常に少なかったからです。
話し言葉や小説のような情緒的なもの記録する「完全な書記体系」に対して、この時期の書記はあくまで実用目的の「不完全な書記体系」でした。
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「クシム」ってなに ('A`)
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サピエンス全史上巻より
これが古代の書記ですが、
「大麦」以外、めちゃくちゃに見えますね(・ε・`*)。
左下に「クシム」という、これまた個人の名前なのか肩書きなのかわかっていない記号があります。むしろこんなハチャメチャな記号の中で、なんで「クシム」って読めたのかが謎です。
ちなみに「不完全な書記体系」は、ほかにアンデスで使われた「キープ」と呼ばれる縄の色と結び目の位置の組み合わせで数理的データを記録するものもあります。
キープは相当便利だったようで、スペイン人が南アメリカを征服した時に、地元の専門家に頼ってまで使用したそうです。
「位置で表現」といったら「そろばん」を思い出しました。苦手だったなぁ(≡ε≡;)
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「粘土板どこやった問題」 解決法
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「数理データ以外も書きとめたい!」という要望により、
シュメール語は楔形文字という完全な書記体系へ変わっていきます。
そしてほぼ同時期に、エジプトでは象形文字ができ、中国や中央アメリカでもそれぞれ別の完全な書記体系が発達しました。
これらは各地に広まり、文化の発展を支えてきました。
とはいえ大量の数理的データは、相変わらず不完全な書記体系で処理していました。
ますます行政文書が膨大になると、「粘土板も増えていく問題」がでてきます。メソポタミア国家のマリ王は、何千枚もため込んじゃったそうです。
当然のことながら「あのデータどこやったっけ問題」になってきますね。
そこで、書きとめた記録を保管し、目録を作り、それらを検索する技術に投資が行われました。
筆記者や整理係、文書管理責任者、会計士という役割が重要になってきますが、非常に高度な技術です。
この人たちは、もう普通の人間がするような思考方法はやめて、書類整理用のキャビネットみたいな思考に頭をプログラムしなおしたとのこと。
おもむろに、古代メソポタミアの学生による書記の練習の遺物が紹介されているのですが、その内容が「ナンダコリャ」だったのでイラストでご紹介します。
許可なく教室から出て行ったり、粘土板に書き漏れしてその度に先生から鞭で打たれたという内容です。
どうやらあまり優秀な学生ではなかったもようです。
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新しい「不完全な書記体系」が人類を乗っ取る未来
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そんな人間離れしたデータ処理をしながら何世紀も過ごしていたら、ついに『数字』が発明されました。
今なお不完全ですが、数字はほぼすべての国や企業・組織がデータ処理をしている、世界の最も有力な言語となりました。
「貧困」や「幸福」、「正直」といった概念すら数字に翻訳しようと最善を尽くす(「貧困線」「主観的厚生度」「信用格付け」)。全知識が人間の話し言葉からほぼ完全に乖離し、数学的書記体系によってのみ維持されている。
その後、0と1から成るコンピューター処理の二進法が登場しました。
コンピューターも人間の暮らしに欠かせないものになりましたね。
書記は人間の意識の下働きとして生まれたが、しだいに人間の意識の主人になりつつある。
第5章の小麦がサピたちを奴隷化した話に通ずるものがありますが…
サイエンスフィクション映画『マトリックス』の世界は、二進法の書記体系が人類のくさびをかなぐり捨てた日のことを描いてる、とハラリは言っています。
コンピューターが人類を乗っ取ろうとしているという話でした。
これ、コンピューターというより書記体系が人類を一掃しているという考え方がゾクゾクしますね(^^)
余談ですけど、書記体系ってエジプトとか中国とか、同時多発的にできたという話でしたが、農耕も同時多発的に発生したんですよね。
こういう文明の発展は、サピエンスの長い歴史のDNAに組み込まれているものなのかもしれませんね。
ちなみに竹も全然別の場所で一斉に花が咲いたり枯れたりする現象があったりします。これまたミステリーです。
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