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【キャリコン面接試験】実際どんな感じかレポート

国家資格キャリアコンサルタントの面接試験って、実際どんな感じなの?と気になっている人のためのnoteです。

私が受験したのは、
・2023年3月に行われた第22回の試験
・試験団体はキャリア協議会
・面接試験会場は大宮(JA共済 埼玉ビルディング)
・14時25分集合

「14時25分集合」という、なんとも微妙な時間帯に思えましたが、早過ぎず遅過ぎずで結果的にはちょうどよかったのかも。

午前中はYouTubeでロープレ関連の動画を観まくってイメトレをしていました。

14時10分に開場だったので、電車の遅延などのトラブルも想定して13時30分くらいには会場に到着、現地でゆっくりするつもりで家を出ました。

実は職場のオフィスがドンピシャでJA共済 埼玉ビルの中に入っていたので、開場がどんな場所かすでに把握していました。

入口のロビーに椅子が何個か置いてあるので、早めに到着してそこでYouTubeでも観てようかな、と。

もし初めて行く場所だったら、お昼ごろには到着して近くのカフェ等でランチしながら待機していたと思います。

会場入り

3月18日(土)で天気は雨。コート無しだとちょっと寒いかも?くらいの天候でした。

ちなみに服装はきっちりスーツではなく「テロテロしたブラウスにジャケットを羽織り、テーパードパンツとパンプス」といった「オフィスに出勤しました」風で行きました。

ちなみに周りの受験生は、グレーや紺などのスーツの人が大半でした。雨で肌寒かったこともあり、コートを着ている受験生もいました。

開場時間の30分くらい前に到着すると、ロビーにはすでに受験生が一人待機していました。そこからポツポツ受験生らしき人が現れましたが、ロビーが混み合うとまでにはなりません。

ロビーで待っている間、私は主に「傾聴」についての動画を観ながら静かに面接に備えていました。
傾聴大学

この時観た動画の「私、どうすればいいですか?」の質問は実際の面接で聞かれました。

こういった地雷になりうる質問に対して、事前に「自分はこう返す」という練習をしておいたほうがいいと思います。私は直前に動画を観ただけだったので、本当にこの質問をされた時「キタァぁぁ〜〜〜〜〜〜!???」となって焦ってしまいました(後述)。

受付

集合時間になったら受付のある2階に行き、受付を済ませて控室に入室します。

控室には面接を受けている受験生用の荷物置き台と、待機する受験生用の座席があります。

着席してしばらくソワソワしていると、時間になり試験の説明があります。14時半台の受験生がさらに前半・後半の2グループに分けるとのことで、私は後半のグループになりました。


15分ほど待つと案内があり、私物を荷物置き台に置いて面接部屋に移動しました。

面接部屋まで案内してくれた人が、ロープレの相談者役となるようです。部屋の前であらかじめ相談者情報が渡されるので、待機しながらそれを確認します。

近藤さん
会社員女性35歳
広告代理店で事務職
夫と子供
育児のため転職をしたいがどうしようか悩んでおり来談

たしかこんな感じの内容のことが書いてあったと思います。

ロープレ開始

入室すると、部屋の奥に年配の男性と、50代くらいの女性の試験官がいました。

ちなみに面接官が座っている会議机の奥の壁に掛け時計がかかっていましたが、私の座席にも小さい時計と、ボイスレコーダーがちょこんと置いてありました。

相談者役と私が斜め向かいに座り、15分間のロープレ開始です。

さて、私はロープレ対策として「間(ま)を取る」というテクをマスターしていました。ですので今回のロープレでは、間を取ることで相談者が内省し、自分から話をしてもらうよう促す作戦を考えていました。

ところが、この相談者(近藤さん)役の女性がなかなか喋らなくて「スーン( ̄^ ̄)」としているんですよ…

「近藤さんは、お子さんと過ごす時間を大事にしたい、そう考えておられるんですね。。。(間)」

「はぁ。」

しーーーーーん


あれっ、こんなハズでは。。。
ふつうこういう間があったら「そうなんです…でも…」と語り始めるとか、内省し出すんじゃないの。

「スーン(・ω・)」ってしとる。。。

明らかに練習の時に得た成功体験とは別の感覚に、緊張も相まって私はうろたえていました。

完全にペースを崩されるも、時計をチェックしながら展開を考えて立て直そうと、私は冷静な対応に努めていました。

ただこう、冷静に努めながら展開考えながら質問どうしようとかこの人結局どうなりたいんだっけとか集中して色々考えていると、どうしても声の大きさに気を回せず、

「はい?」

と聞き返されて「うわー!しまった」と慌てて声の大きさを上げようとしますが、集中力と発声を両立させるのはもはや無理でしたね。

そこそこ広い会議室のようなところで、面接官も遠くにいる状態。コロナ禍なので相談者との間にはアクリルボードが立てられているしマスクもしている状況なので、元々声が大きい人以外は声の大きさを常に意識する必要があります。

私は普段からボソボソ話すタイプだったので、ロープレ練習ではその辺も練習しておけばよかったと後悔しました。


そんななか…

魔の質問「どうすればいいですか?」

育児にも専念したくて転職を視野にいれているという相談をしてきた近藤さん(相談者)。旦那さんとの話し合いや、現職の上司への相談は進んでいないもよう。

「時短勤務もできなさそうだし、転職したほうがいいかなぁと思っているのですが、どうしたらいいですか?

うっわ、さっき動画で観たやつ来た!

えええーーと、こういうときは、えっと、とにかく受け止めるんだっけ?

ここで「こうしてみたらどうですか?」と自分の意見を返してしまうとアウトだということは覚えていたので、テンパりつつも相談者の気持ちを要約&受容してみました。

「近藤さんは、お子さんとの時間を大切にしたくて、もっと育児の時間を取りたいという気持ちと、お仕事をこれからどうしようという気持ちで悩まれているのですね…。」

「はい…」

「うんうん(うなずき&間)…」

沈黙…

ロープレも終盤に来ていたので堂々巡り感があり、どエライ空気が流れ相変わらず内省するそぶりを見せない相談者にイラつきを覚えつつ、

「え、、っとでは…それを一緒に考えていこうと思うのですがjfdp補vjv;v・p$」

あまり記憶がないのですが、とりあえず雰囲気に流されて方策に持っていくことだけはしなかったのでよかったのかなと思います。

なんとか冷静を保ち、机に置いてある小さな時計をみながら終了5分前くらいに一旦主訴を確認し認識を合わせることには成功。そしていよいよここから方策を意識した話をしていかないといけないんだけどなぁ…どうしよ(つω-`)とモタついたところでタイムアップ。

不完全燃焼で終了しました。

口頭試問で猛アピール

落ち込んでいる暇もなく口頭試問スタートです。

軽く放心状態で、女性の面接官のマスクが鼻の下までずれ下がっていて「鼻マスクだなぁ」とぼんやり観察していました。

キャリ協の口頭試問は大きく2つです。

①良かった点(できたこと)・悪かった点(できなかったこと)
②今後の面談の進め方

【良かった点】は「間」を取ることを意識し、できるかぎり近藤さんが気持ちよく話ができるような雰囲気を作れるよう心がけていたのだが、それが実践できていた。近藤さんが後半、ご自身の仕事のやりがいについてとても生き生きとお話をしてくれたのでうれしかった。ラポール形成がうまくいったのではないかと思う。

【できなかった点】は、近藤さんは「仕事も楽しくて職場の雰囲気がいい、やりがいがある」と話していたのに、転職して育児に転職したいとアッサリ言い切ってしまっていた。そのことに対して疑問を持っていたのですが、近藤さんがなぜそのように考えているのかを時間内に聞き出すことができなかった。

【良かった点】では、「間を取ることを意識」という日頃の練習を実践できたことをアピールし、さらにその関わりによって相談者にポジティブな反応を引き出せたことをなるべく具体的な例を挙げてたたみかけました。

【悪かった点】は、「ここまで私は考えていたけど、あくまで時間が足りなくて確認できてなかったんだよ」という『ここからの展開に乞うご期待』戦法で、面談内での現状把握・メタ認知力をアピールしました。

【今後の面談の進め方】
相談者の主訴
  ↓
CCが考える問題点
  ↓
これからの時間を使って、どう進めるか

普段の口頭試問の練習では、時間が1分以上余ってしまうことがありました。制限時間を気にしすぎてシンプルにまとめてしまいがちなのですが、本番では時間をたっぷり使って、これからの時間どう使って面談を進めるか話しました。

具体的には、15分の間で相談者に聞く事ができなかった「今の仕事に対する想いや経験」を丁寧に聞いていきたい。みたいなことを答えたと思います。(制限時間終了でそれ以上の方策的なことは話せず)

口頭試問でめちゃくちゃ意識したことは、ロープレの中で相談者が言っていた言葉を引用したり、ラポール形成ができたことを相談者の態度や表情を根拠にアピールするなど、極力具体的に答えるということです。

・相談者の表情が明るくなった・声のトーンが高くなった
・内省をしている仕草をした
・「実はこうだった」的な話をしてくれた

ロープレ内で相談者にこういった言動があったら、自分のどの関わりがそれを引き出したのか覚えておきましょう

「緊張して自分が言ったことも全部飛んだ…」ということもあると思いますが、せめて相談者がどんな態度だったのか雰囲気だけでも捉えておきましょう。

練習の成果が出せず、15分の中でラポール形成がうまくいかなかったら、「相談者の方が途中不安そうな表情を見せることがあり、緊張を解くことができなかったのだと思います。」と振り返りができればOKです!

もし「あーこうしてればよかったのに、ついつい提案してしまった」と思うことがあったのなら、それはぜひ口頭試問に盛り込んででアピールしましょう!

返答例などが出回っていると思いますが、そういったテンプレートは覚えておきつつ、あくまで自分の言葉で答えるようにすると面接官への印象もよくなると思います。


合格の秘訣は…

実技面接を合格するためには、練習を重ねることが重要です。合格者の体験を聞くと、「ロープレは失敗したけれども合格できた」という方もいます。

彼らは「口頭試問で挽回できた」とも言っていますが、口頭試問では、自分自身の言動を客観的に評価できたかが重要です。

ロープレ自体は失敗しても構わないのです。まだプロではないのですから。

ただし、ぶっつけ本番で口頭試問に臨むのは非常に危険です。

口頭試問で「できたこと・できなかったこと」を述べるためには、普段から練習して自分の得意・不得意を把握しておく必要があります。

また、「あーこうすればよかったのに」と後悔することも、実際に練習を通じて成功や失敗を経験しなければ得られない気づきだと思います。

「今後の展開」については、論述対策の中で解決策を考えるトレーニングを行うことができるはずです。

ロープレの中では、「相談者に寄り添う姿勢」を示し、口頭試問では、「これまでの練習の成果を示しに来ました」という情熱と、「実際にやってみてこうだった」という自己を客観的に評価できる冷静さをアピールしてみてください。

ロープレの練習法などはまたnoteに書きたいと思います。




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