伏見寅威獲得調査の話

トレードで山田遥楓を獲得し、来季のコーチ陣容が決まり、加藤豪将との契約を済ませ、侍JAPANとの強化試合で引退する杉谷拳士を送り出した。

ファンフェスティバルまでの期間で残る話題と言えば近藤健介の去就くらいかと思ったが、オリックスの伏見寅威がFA権行使を球団側に伝え、日本ハムが調査に乗り出す見込みだという報道があった。

伏見は千歳市出身の32歳(1990年5月生まれ)だ。名前はラグビーのトライ(ゴールする事)が由来で、父は清田高で花園(野球でいう甲子園)出場経験がある。

小学生時代は元江別アニマルズ・中学生時代は札幌白石シニアに所属し、東海第四高(現・東海大札幌)から東海大へ進んだ道産子である。

もちろんまだ何ひとつ決まっていないし、本当に日本ハムが獲得に乗り出すかも分からないが、こういう噂話には積極的に乗っかっていこう。


報道によるとオリックスは今季の4500万円から年俸アップ&複数年契約で引き留めているとの事だ、獲得するのであればそれ以上の条件が必要になる。

DELTA社の記事(上記リンク)によると伏見の今季WARは1.1でレギュラークラスの数字ではない、2年1.8億円or3年2.5億円程度と想定すれば決してコスパは良くないだろう。

しかし、それにさえ目を瞑れば補償の要らないCランクFAは(対価が不要な分)トレードよりもリスクが低い。

基本的に一軍クラスの捕手が市場に出てくる事はごく稀な上に、助っ人で賄う事がほぼ不可能なので、可能性があるなら突っ込むべきだ。

特に今回のケースでは、日本ハムにWAR1.1の選手が入団するだけでなく、同一リーグのオリックスからWAR1.1の選手が退団するので尚更である。


今季の日本ハム捕手陣は宇佐見真吾OPS.668を記録したものの…次点が今季一軍デビューした古川裕大OPS.549、それ以外はOPS.450未満という惨状だった。

よく「捕手は守れれば良い」などと言われるが、他のポジションと比べればハードルが低く設定されているだけだ。投手に毛が生えた程度の打力でも許される訳ではない。

伏見の打撃はキャリア通算だと418試合に出場して打率.238/16HR/OPS.629、今季は76試合に出場して.229/3/.615という成績を残している。

これでも“打てる捕手”とは呼べない水準だが、彼の場合は守備も評価されている。彼が居れば宇佐見がスタメンを外れても絶望的な下位打線を形成されずに済むだろう。

また、左打者の宇佐見は右投手に対してOPS.706、右打者の伏見は左投手に対してOPS.750とキレイに住み分けが出来るのもありがたい。

来季で33歳になるが捕手というポジションを考えれば、まだ数年は一軍で貢献出来る。道産子という点を差し引いてもチームにフィットする選手だけに是非とも獲得したい。

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