ホセ・マーモレホスの話

今年のオフは忙しい。稲葉篤紀GMが就任し、SHINJO監督が就任し、年俸1.8億円のレナート・ヌニエスを獲得し、また助っ人獲得の噂だ。

今回浮上しているのは3A WESTでMVPに輝いた左打者のホセ・マーモレホスJose Marmolejosだ。“マルモレホス”派が多い様だが個人的にはこちらの方がしっくり来る。


まずは前回のヌニエス同様にFILM ROOMで動画を作成してみた。昨季と今季にMLB公式戦で放った10本のHRをまとめてご覧いただこう。※ログインなどは不要

ラメットから放った通算3号は外角の98mphを反対方向へ運び、バリオスから放った通算7号はバックドアを引っ張り込み、メイから放った8本目は低めの99mphを弾丸ライナーで突き刺している。

MLBでの数字を見ると打球速度は2年連続でMLB平均を超えておりまずまずの水準。コンタクト率は平均未満だが、ボール球を追いかけるタイプではなく単なるフリースインガーではなさそうだ。

これだけでも充分すぎるほどロマンを感じるが、3A級では83試合で打率.338/26HR/OPS1.111と圧倒的な打撃成績を残した。

ちなみに(3Aで)右腕には275打席でOPS1.086・左腕には78打席でOPS1.181と打席数に大きな差はあるが、左対左を苦にしてはいないのも嬉しい。


続いて守備だが、基本的には1B/LFのプレーヤーだ。RFは直近2シーズンでマイナーも含め7試合しか守っていないので考慮しない方が良いだろう。

こちらも動画をまとめてみた、前半が1B・後半がLFである。HRの動画を作った後に無駄なところをカット出来る事に気付いたのでテンポは良くなっているはずだ。

スプリントスピードが2年連続でMLBの下位25%に入っているので走力は無い、そして動画を見る限り肩も強くはなさそう。

無難には守れるかもしれないが、LFで西川遥輝よりもプラスを生めるとは思えない。FA権を行使せず残留ならば西川の休養日に起用される程度だろう。

一方の1Bはハンドリングは良さそうで、送球や連携もそつなくこなせている様に見える。ヌニエスと1B/DHをシェアする形になりそうだ。


3AでMVPに輝いた彼が来日する理由は既にマイナーオプションが切れている事が大きい。つまり自由にロスターを外す事が出来ないのだ。

今季も5月と9月にDFAを受け(他29チームから声が掛からず)傘下3Aへ戻されている。来季開幕時には29歳になるのでMLB定着の夢よりも待遇の良いNPB入りを選んだのだろう。

ともあれ、今季の最多HRが近藤健介の11本だった打線に右のヌニエス・左のマーモレホスが加わるのは非常に心強い。彼ら助っ人が活躍する保証は無いものの、今年の候補では間違いなくトップクラスと言える。

改めて調べてみると北海道移転後(04-20年)に揃って20HR超を放った助っ人コンビは居ない様だので、札幌ドーム最終年となる来季の達成に期待したい。

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