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リハビリのタイムリミット宣告 総合リハビリセンターで

[備忘録]18日目【リハセン:ケースワーカーからの説明】

2009-03-26 15:32:48



隔離病棟送りにはしたくない

まだ事故から18日目だった。朝元気に出かけた父が変わり果てた姿になったばかりではなく、このままでは日常生活に戻れず、隔離病棟送りになってしまう。あまりの衝撃で家族は受け入れられないすでにキャパオーバーだ。目の前には赤痣が痛々しく残り、顔の側面の整復手術後は14cmほど縦に入ってまだまだ晴れ上がっている状態だ。もう回復しないのか?このまま精神病院に転院させられるのか憤りや葛藤。不安や焦り、そして混乱が入り交じる。

告げられたリハビリのタイムリミット

リハビリの効果が全くないわけではないだろう。必死でリハビリをしたら家庭生活にまでは戻れないのか。そのためのリハビリなのではないか。混乱と不安のなかで必死で医師の話を聞く。告げられたタイムリミットは受傷後60日未満。運悪く、小泉内閣が、病床のペッド数削減に乗り出したため、年度がかわり、相談にいった精神病棟でもベッドが削減されてしまって受け入れられないと拒否され、医療難民状態に陥った。

ならば私がリハビリをやる

受け入れる病院がないのであれば、そして今即リハビリを受けさせてもらえないのであれば、私がつきっきりでやるしかない。脳の軸索は受傷後2~3ヶ月は修復する力が残っている。時間がない。少しでも脳に刺激をあたえて軸索を回復させたい。この日から、病室にPCを持ち込んで、高次脳機能障害の書籍を片っ端からAmazonで注文した。出来ることは何でもやりたかった。父のために。加害者側の卑劣さに憤りながらも、父の回復を祈り願いただ必死に走り始めたのである。