いわゆる、イノベーションのジレンマ。「現実」に侵され、突き抜けたアイデアが出てこない──。そんな時は思いきってファンタジーの世界へ飛び出してみませんか?
アクアリング主催イベント「METHODLOGUE(メソドローグ)」の第三回ではSF作家の樋口恭介さんをお招きしました。
今回お話いただくテーマは「SFプロトタイピング」。SF作家の想像力で未来のストーリーを紡ぐことで、事業のプロトタイピングを行うというもの。では、さっそくSF作家の頭の中を覗き見てみましょう。
プロフィール紹介
METHOD1 | SFプロトタイピングとは?
人工知能、宇宙旅行、3Dホログラム──。かつて「SFの世界のもの」だったテクノロジーは、今、現実のものになっています。
SF作家たちは未来を予見したのか。それともSFで描かれた未来を誰かが実現させようと考えたのか。
多くの企業がイノベーション創出に課題を抱える中で、SFの想像力をビジネスに活かす試みとして、「SFプロトタイピング」という手法が注目を集めています。
SFプロトタイピングとは、どのようなものなのでしょうか?
Google共同創業者のセルゲイ・ブリンやAmazon創業者のジェフ・ベゾスなど、多くの起業家がSFの世界に憧れて、事業を起こし、それを現実の世界のものにしたと言われています。
また、アメリカだけでなく、最近ではテクノロジー先進国となった中国もSF産業に力を入れているそうです。
METHOD2 | SFプロトタイピングの方法
SFの想像力をビジネスに、とは具体的にどうすればよいのか。そのプロセスを樋口さんは次のように語ります。
5W1Hからさまざまな事象を連想し、つなげ、1つの世界を作り上げていくSFプロトタイピング。この一連の作業の中で、ただ1つ変わらない軸になるものがあると言います。
METHOD3 | SF作家と考える、ローカルテレビ局の存在意義
イベントの後半では、アクアリング 副社長の水野と樋口さんによる対話形式のディスカッションが行われました。
テーマは「ローカルテレビ局の存在意義」。アクアリングの親会社である中京テレビもまた、既存のテレビのビジネスモデルから脱却し、新たなイノベーションを模索する企業のうちの1つ。
長年中京テレビに在籍し、業界の第一線で活躍してきた水野から、樋口さんに向けて現在のテレビ業界が抱える課題について話がありました。モデレーターはアクアリング 吉村が努めます。
歴史を紐解けば、飛行機も、宇宙開発も、すべて想像することからはじまったこと。想像のスケールが大きいほどに、事業も大きくスケールしていくでしょう。
イノベーション創出にあたって現実の沼にはまっている方は、是非一度SFプロトタイピングを試してみてはどうでしょうか。
SFプロトタイピングに関するノウハウが余すことなく書かれた樋口さんの近刊『未来は予測するものではなく創造するものである』も発売中ですので、興味の湧いた方は是非お買い求めください。