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ミノルタ Hi-Matic 7sの分解

ミノルタハイマチック77sはヤフオクなどでは二束三文で取引されています。
しかし、整備されたものは少なく、完動品であれば一定の人気と価格があります。
ヤシカエレクトロ35などとともに、国内よりも海外の方が人気があるイメージです。
国内だと重いカメラは人気ありませんが、海外だとマッチョが多いのか重くても問題ないのかもしれません。初期のキャノネットとか、キャノンFTbとか、「こんな重いの誰が使うの?」って機種が海外では売れてくれます。


基礎知識

電池: MR-9 露出計とAEに使用
電池がなくとも、AEで(Aに合わせて)シャッター自体は切れます。その場合、絞り羽根はどんな明るさでも全開になります。

色はブラックもありますが、輸出用として販売されていたらしくかなりレアです。

レンズ分解

レンズ内の清掃だけでなく、シャッター羽根が粘っているなんて場合もレンズを開けることが多いです。

前の押えリングを回して外します。

銘板の部分を外します。
裏返しにして重力で落とすのが楽です。
一緒に黒いリングも落ちてくるので回収して下さい。

レンズ外周のカニ目を回せがレンズが外せます。

シャッター羽根が露出するので、粘っていれば洗浄します。
また、バルブでシャッターを切りながら、さらに内部にある絞り羽根の清掃を行います。
最終的に、羽根の動作に問題がないかは、オートでシャッターを切ってチェックして下さい。
羽根の動作に問題がなければ、羽根の奥のレンズを清掃したうえで、レンズを戻していきます。

トップカバーの分解

巻き上げレバーを外します。
ゴム板を押し付けて外すのが理想ですが、硬ければペンチでカニ目部分を挟みながら回してください。

組み上げの時のコツ

巻き上げレバー取るときは簡単ですが、戻すときには少しコツがいります。
そのまま角度だと、レバーの先がボディにつっかえてはめられません。
ボディの巻き上げの軸に、レバーの溝をあてて、少し巻き上げながら取り付けます。

巻き戻しクランク→ワッシャー→軸周りのリング
の順で外していきます。

側面のネジを外します。

分解に必要なパーツはすべて外したので、トップカバーを上に引き抜きます。

ボディに繋がったコードは、作業に邪魔なら外して下さい。
端子がかみ合って止まっている(ハンダ付けじゃない)ので、細めのマイナスドライバーなどで押し込んでやれば外せます。

斜めに入ったハーフミラーの接眼側は、ミラーの蒸着がしてあるので水拭きは基本NGです。(といっても実は7sは結構拭いても大丈夫です。*ハイマチック7はダメ)

二重像調整の方法

中央ミラーのレンズ側が横軸、後ろ側が縦軸の調整用のネジです。
マイナスドライバーを押し当てて、無限で二重像がぴったり合うように調整して下さい。
かなり大胆に動くんでほんの少しだけ動かして調整していく感じです。

詳しい調整はこちらが参照になります。

おまけ Hi-Matic 7


Minolta Hi-Matic 7

7sとほぼ同じですが、トップカバーとフラッシュのコードが繋がってないので分解は少し楽です。
ハーフミラー水拭きするとすぐにミラーが剥げます。

ミノルタハイマチック7sの分解は以上です。

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