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科学冒険隊タンサー5感想(27~29話)

・科学冒険隊タンサー5第27話「悪のオアシス バビロンの空中庭園」

バビロン遺跡近くで沼地の水が次々と枯れたという事件が起こった。伝説の空中庭園となにか関わりがあるのかもしれないと、タンサー5は原因究明に現地に急行する。そこではサソリに似た怪虫が人々を襲っていた。怪虫の出現も水が枯れた事件と関わりがあるに違いないと睨んだタンサー5は、2600年前のバビロンで探査することを決断。タイムトリップした古代バビロンでは、王妃がやりたい放題をして民を苦しめていた……。

バンダイチャンネルのあらすじより

王妃の声は「装甲騎兵ボトムズ」でフィアナを演じる弥永和子さん、タンサー5に協力してくれる青年の声は玄田哲章さんと、ゲスト声優が豪華な回。同時期の「ザ☆ウルトラマン」には千葉繁さんや池田秀一さん、若本規夫さんといった声優がゲスト脇役で出演したりしており、後の活躍を知っている今だと、とても脇役とは思えない聞きなれた声のゲストが出てくる、というのも昔のアニメ配信を見る時の楽しみの一つです(笑)

話の流れとしては特に説得展開などもなく、探検して戦って、といういつものパターンですが、最後はバビロンの庭園は津波に飲まれてしまう。これは一種の因果応報展開、ということなのでしょうか。

また今回もリュウとルイが二人そろって行動しており、前回からこの2人の組み合わせが定着しようとしているのかどうか。

・科学冒険隊タンサー5第28話「恐怖の殺人ガス アジャンダー寺院」

インド、デカン高原のアジャンター遺跡前の谷で、ロック・フェスティバルが開催される。遺跡保護のため、タンサー5も現場で警戒にあたっていた。すると、奇妙な共鳴音とともに第十石窟から黒い煙が流れ出し、ばたばたと若者たちが倒れてしまう。黒い煙は毒ガスだったのだ。このままでは若者たちが1時間で死んでしまう。タンサー5は急遽、第十石窟が作られた紀元前100年へと原因究明にタイムトリップする。

バンダイチャンネルのあらすじより

冒頭ロックフェスティバルを楽しむユメト、という珍しい出だしから、過去に行ったタンサー5と人々をつないだのは、音楽の為せる業だった…と、「音楽」を主題に1話を使って展開するという、あまりタンサー5では見なかった展開。

また今作過去での手がかりを入手する流れは案外あっさりうまく行くのですが、今回はなかなか手がかりを教えてくれず…と諦めかけたところで、少女の好感度を稼いでいたユメトが手がかりを教えてもらうファインプレー。

最近はダイチが活躍してきた分逆に扱いが悪くなりがちだったユメトが久々に活躍したり、主題として「音楽」を用いて1話を描いたりと、タンサー5に足りていなかった要素を補った目の付け所が光るいい1本。

・科学冒険隊タンサー5第29話「時を超えたテレパシー レムリアの謎」

インド洋の海底から1隻の船が浮き上がった。それは伝説の沈んだ大陸レムリアのものらしい。タンサー5はさっそく調査に向かうが、激しい潮流のため近づくことができない。そこでユメトは自分を呼んでいるテレパシーを感じる。ユメトの強い主張もあって、18000年前のレムリアへタイムトリップする一同。海からテレパシーを感じたユメトはダイチとともに出かけるが、兵士に発見され海中へと逃れる。そんな2人を助けたのはなんと5年前に行方不明になったユメトの父だった。

バンダイチャンネルのあらすじより

現代パートでいきなりユメトがご乱心で明らかに様子がおかしい、と不穏な始まりを見せる回。なんと過去へと渡ったユメトを待っていたのは、ユメトの父だった!

ユメトの父はタイムマシンの研究に意地になるがあまり事故でレムリア大陸へと飛んでしまい、レムリアの指導者の意向もあってタイムマシンを取り合げられ現代へと帰ることが叶わなくなってしまったのだという。この辺りは若干マッドサイエンティスト味もあるのですが、飛んだ先で孤児たちを自分の息子のようにかくまっていた…ということでちゃんと情はあることを描写しました。一度は父親を非難するも、それを後悔するユメトと、二人ともいい親子である、というのをちゃんと描写。

ユメトとダイチがユメトの父親に会っている一方、リュウたちは王族の乗るレムリアの車に轢かれそうになった赤ん坊を助けようと銃撃したため、捕らえられて処刑されそうになる。ユメトの父が助け出そうと王族に立ち向かうが、父に向かって放たれた無数の矢をユメトが受けてしまう!

致命傷を負ったユメトへの思いを胸にタンサー5の弔い合戦が始まる。タンサー5は基本過去の人間は殺さないようにしているのですが、流石に今回はあまりにもということだったのか、逃げる国王を銃殺しました。

こうしてレムリア大陸の謎は解かれたが、ユメトの父は孤児たちを見捨てて現代に帰ることは出来ないと言い、この時代に残ることを選択する。そして早く現代へと帰り、ユメトの治療をするように言うのだが、時すでに遅く、現代へと帰ってきたタンサー5の目の前でユメトはその短い一生を終えるのであった…

というわけで、まさかのユメト殉職回。メインキャラの一人が死ぬ回ということでこれで波乱が起きない訳が無く、ズルい回ではあるのですが、それに見合ったゲスト(行方不明になっていた父親!)とドラマを用意し、ユメトの退場回に恥じない回となりました。まぁユメトの父親に関する話は今回唐突に出たのですが、そういった伏線を張るような作品でもないですし、まぁその辺りは仕方ないと思います(^^;そもそも最近の話によると何故ユメトが死ぬ展開をやることになったかもよく分からないらしいですし…

次回ユメトの後釜の新キャラが登場するのですが、タンサー5もあと5話。果たして5話でどれだけ新キャラを立てられるのかどうか…

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