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近現代史・地政学(My favorite notes)

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近現代史・地政学をテーマにしたお気に入り記事をまとめています。スキさせて頂いただけでは物足りない、感銘を受けた記事、とても為になった記事、何度も読み返したいような記事を集めました…
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#横須賀

東洋一と謳われた軍港・呉

前回の江田島に続いて、今回は、その対岸にある呉のご紹介です。   呉の概要 瀬戸内に面した広島県呉市は昔から天然の良港と言われ、古くは村上水軍の一派が根城にしたといわれています。   明治以降は、旧海軍をはじめ、現在の海上自衛隊の主力部隊や海上保安大学校などが所在し、映画「この世界の片隅に」や「男たちの大和」、「海猿」などの舞台となりました。 あわせて鉄鋼や造船などの工業部門も発達しており、2005年までの市町村合併で人口25万人規模の市になっています(1940年代には、一

横須賀からみる日本開国史(後編)

前編では、浦賀・久里浜方面を中心に黒船来航から日米和親条約の締結と鎖国の終焉に至るまでのお話をしましたが、後編では、横須賀が近代日本海軍の拠点となっていく姿についてお話していきます。   1 江戸末期 (1) 海軍建設への動き 黒船来航を機に、幕府は海を越えてやってくる脅威に本腰を入れて対応策を考えるようになります。   沿岸部への砲台建設だけでは不十分で、新たに軍艦を建造するとともに、これらを修理する本格的な造修施設や、担い手となる技師・乗員を育成する教育機関の必要性を痛感

横須賀からみる日本開国史(前編)

ある調査によれば、人は年齢を重ねると歴史への関心が高まる傾向があるそうです。私自身もその傾向があるようで、5月7日付の「コロナ自粛下でのジョギングのすすめ」でもふれたように、時々、ジョギングで心身を鍛えながら周辺の史跡を巡るようなことをやってます。   特に、日本史上重大事件のひとつに挙げられる幕末の黒船来航から明治維新に至る時代は、歴史愛好家の心をひきつけてやみません。   今回は、多くの方に知って欲しい日本の開国史について、横須賀を中心にまとめてみました。   前編では浦