横須賀からみる日本開国史(後編)
前編では、浦賀・久里浜方面を中心に黒船来航から日米和親条約の締結と鎖国の終焉に至るまでのお話をしましたが、後編では、横須賀が近代日本海軍の拠点となっていく姿についてお話していきます。
1 江戸末期
(1) 海軍建設への動き
黒船来航を機に、幕府は海を越えてやってくる脅威に本腰を入れて対応策を考えるようになります。
沿岸部への砲台建設だけでは不十分で、新たに軍艦を建造するとともに、これらを修理する本格的な造修施設や、担い手となる技師・乗員を育成する教育機関の必要性を痛感