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美術展へ④「ポケモン✖️工芸」展 MOA美術館(熱海)

7月に訪問した「ポケモン✖️工芸」展。
昨年、金沢の国立工芸館での展覧会をテレビで見て、ぜひ本物を見たいと思った作品群。
私自身はポケモンはゲームをしたこともなく、それほど詳しくないけれど、娘がゲームをしたり、カードやポケモン辞典なども持っていたりして、それなりにキャラクターは認知している。日本が生み出したキャラクターのストーリー性は独創的で情感あふれ、とても魅力的であると思っている。

そして、日本の伝統工芸とのコラボレーション。
日本の工芸については、美術大学のレポートで取り組んだ時に、その魅力に取り憑かれた一つである。特に、日本の伝統的な手工業が、明治期に芸術品として多く海外へ輸出され、多くの外国人コレクターを魅了したことを学んだ。その精密さ、無駄のない美しさ、そのデザイン性など日本人が日常生活の中に見出し、培ってきた美意識の発露と感じる。

どの作品もキャラクターやそのストーリー性を作家の解釈によって表現されているところが面白い。ポケモンをゲーム界で親しんできた人々にとってはその魅力は尚更なのであろう。そうでない自分が少々残念に思えた。

そして、作品の美しさはいうまでもなく、今回の展示会の広々としたインスタレーションは素晴らしかった。特筆すべきは、畳の上の四体のポケモンたちである。この臨場感、迫力。
畳の上の設置、ガラスのない展示はポケモンを現実の世界へと呼び出したようだった。

吉田泰一郎作 ブースター (筆者撮影)

秋からは麻布台ヒルズにて展示されるという。また、違った印象になるのではないだろうか。



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