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本の学び

正欲 朝井リョウ


今この瞬間
気分によって
読みたい本が変わるので
常に何冊かを併読する


『正欲』は
P113あたりで
なんとなく止まってた

”多様性”という考え方に
追いついていない?


ここ数年で変化した
人との繋がり方にも

わたしなりに
どきどき
なんとなく
違和感がある


急に良い人ぶってる?
という違和感だったり

あれ?
この考えって
大丈夫だっけ?

結局
”大きな力”が働く発言を探して
右ならえ的に
なっちゃってない?

どこを目指すんだっけ?


今週は
わたしの心の状態と
保留にしていたこの本との
相性が良かったのか
一気に読んだ


自分だけかもしれない
きっと自分だけだ
そんな思いは
いつだって人の口を閉ざす
P215

共感できる言葉があったり


誰かに
”名付けられている苦しみ”が
この世界の全てだと思っている
そのおめでたい考え方が羨ましい
P242


ちょっと戸惑ったり


急に怒り出す人の隣には
大抵いる
そこにある“種”に
せっせと農薬たっぷりの肥料をやり
わざわざ”新種の花”を咲かせるような
人間が
P244

すごいなこの表現
的を得すぎてる



まともって不安なんだ
正解の中にいるって
怖いんだ

この世なんて
わからないことだらけだ
だけど
まとも側の岸にい続けるには
わからないということを
明かしてはならない
P428


なるほどな
考えさせられる言葉が
たくさんあった



この本と同時期に
たまたま聴いた
Spotify
『日曜天国』での
安住さんの言葉も
頭に残った

オリンピック開催中
フランスからの配信だった
7/28

「普段何気に見ていた
ネットニュースが
フランスでは見れない

悪意に満ちた
庶民的ネットニュースの
コメントが見れないことに
精神衛生上
健全に過ごしています」
笑笑

ちょっぴり辛口なトークで
楽しませてくれる

安住さんの語りは
自虐的?
自嘲的?
素直さが好きだ

コレは
あくまでも
当てこすり的な
導入部分だと
思った


「言いたいことは
逆に不安になる
自分自信で判断ができない

自分でやってたことは
それらの記事によって
自分のアウトラインが
作られていた?

この発言
どう捉えた?

わたしの見方は
どうなんだ⁈

不安を感じる」
(あくまでも軽快な口調で)

というような内容だった


言葉を発する仕事をされていると
いろんな角度からの
確認作業が必要なのだろう


つまらないニュースを
見慣れていると
”つまらないもの”という
認識があるからこそ
そちら側の情報が絶たれた時

どっちだ⁈

比べないと
自分自身だけの判断では
自信が持てない
という意味合いだろう


ものの捉え方や考え方が
目まぐるしく変わる昨今
ならではの感覚だろう


わたしは
ネットニュースは
見ないけど

いろんな考え方に触れたくて
本を読んでいる
だけど
“つもり”になっているだけで
実際はどうなんだろう?
と考えたりもした

この
“正しさ”探し的なことも
”正欲”のひとつなのだろう

ただ
思うことは
人として生まれてしまったからには
人と関わる必要があるし

人と関わるなら
可能な限り
その場だけでも極力
平和な関係を築きたい

みんなの考え全てに
賛同しようとは思わないけど

上べだけでも
あえてかき乱す側に
つこうとも思わない

なにより
そんな
無駄な労力を使いたくない


自由でいいじゃん

とはいえ

各自がそれぞれ
自由を主張してたら
収集がつかないし


人として生きるなら
死ぬまで
“正欲”とも
離れられない気がする


どの部分に
どれだけの
”正しさ”
は不可能だとしても
”穏便”センサーを
発動させれば良いか


自分の経験値なんてしれてるけど
自分自身の感覚や
判断に頼るしかない?な
今のところ



この本を読んで
”今のわたし”が学んだことは

多様性とは
都合よく使える“美しい”言葉ではない
自分の想像力の限界を
突きつけられる言葉のはずだ
P248

そうだな
個人の想像力には限界がある


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多様性
という言葉が生んだものの一つに
おめでたさ
があると感じています

自分と違う存在を認めよう
他人と違う自分でも胸を張ろう
自分らしさに対して堂々としていよう
生まれ持ったものでジャッジされるなんて
おかしい

清々しいほどのおめでたさで
キラキラしている言葉です

これらは結局
マイノリティの中のマジョリティにしか
当てはまらない言葉であり
話者が”想像しうる自分と違う”にしか
向けられていない言葉です

想像を絶するほど理解しがたい
直視できないほど嫌悪感を抱き
距離を置きたいと感じるものには
しっかり蓋をする
そんな人たちがよく使う言葉たちです
P9


心が弱っているとき
キラキラした言葉から
何かしら励まされる
という事実は
わたしにはある


一方
ときどき感じる
“違和感”は
決めつけすぎてない?
と感じるときかな

要は
そういう意見もあり
かもしれないし

「多様性とは
都合よく使える“美しい”言葉ではない」
もありだし


あってはならない感情なんて
この世にはないんだから
感情は自由
P455

やはり
難しいテーマだ


ちなみに
P437からの
最初はただただ鬱陶しいと
わたしが感じた
八重子の存在
一対一で
真剣に本気でぶつかるやりとりは
お互いがとても疲れる作業だけど
もしかしたら必要な時もあるのかも?
一点しか見えなくなって
行き詰まってしまったとき
とか?
なにか救われるかもしれない
という気もした









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