いつも何かがこわい

特に怖くなるのは、何も生産性のない一日を過ごしてしまったとき。
誰と会話したわけでもなく、なんなら業務時間中に仕事も何にも進んでいない。何にも集中できず、今一番何をこなすべきか選択することを放棄して、眠気に抗わず、その日のノルマも達成できなかった時。
よく、「摂食障害になる人はまじめな人が多い」いう話を聞いたり、実際にお話をした方から「あなたはとても真面目なんですね」と言われることもあるが、とんでもないと思う。ただ、一瞬取り繕うことだけは得意なので、いつも誰かをだましている気持になる。

きっと、今日が月曜日だということも関係していると思う。

今日は過食をしなかった。でも、まだ月曜日。火水木金仕事をして、イライラしたことがあったとき。「ちょっと疲れたから今日はご褒美!」と開放感に浸ったとき。私は普通に食べられるのか?

明日はちょっと息抜きに、気になっていたカフェにでも行こうかな。ああ、でも、私はそれっぽっちじゃ満足できないから、きっとすぐにもっと欲しくなって足りなくなって、止まらなくなってしまうんだろうな。

いつもいつも、今日を失敗しないで生きることに精いっぱいで、何かしら失敗の予兆を見つけては毎日を過ごすことが怖くなる。

もうひとつ、怖くなるのは、「ひとりだ」と思うとき。
いつも、私を見て、見捨てないで、一人にしないで、と何かにすがっている。
実際のところは、人を蔑ろにしているのは自分のほうなのにね。
友人がくれたラインは放置して、恋人の心遣いは受け取らずにぐしゃぐしゃにして。
きっと恋人は、私が連絡したら、電話したいと言ったら応えてくれるだろう、応えてくれるというのは実際にそうしてくれるだけじゃなくて、もしも都合が合わなかったとしても何かしらの表現で「応えよう」とする誠意を見せてくれるだろう。
それほどまっすぐな人なのに、わたしは彼を遠ざけて「ひとりだ」といっている。さみしいと思ったとき、「彼に連絡したら助けてくれるよ」という自分がいる。「違うの、手を差し出してほしいのは彼じゃないの」ともう一人の自分がいう。

さみしいときに会いたいと思わない、声を聴きたいと思えない、「あなたあじゃない」と思う、しんどい時に会いたくなくなる、ああ絶対に手放しちゃいけない得難い人だけど、私は離れたくてたまらないと思い。「いろいろとしんどい」というメッセージを送っても婉曲すぎて肝心なところが伝わらなくて(当然だ。だって、きっと誰が見たってひとめで「別れたいです」のサインとは思えない回りくどい文章だから)、逆にこちらを気遣うメッセージをくれるたびに苦しくなって、どんどん離れたくなっていく。

それなのに、夢ではみんながみんな私を見捨てて、私はそれを苦しいと叫んでいる。今目の前の人の手を取れない人がなにをいってるんだろうね。

可哀想な私、そんな感じの記事。そうなんだろうね。
「こんなに胸糞悪いポエムを書いている暇があったら、今すぐ彼に別れを告げろ、相手の時間と尊厳を無駄にしないために」
自分自身で自分の背中をそう言って蹴ることができればいっそよかったけど、どちらかというと誰かに蹴られてぼこぼこになるほうがお似合い。