シャニダールの花(2013年)

画像1 シャニダールの花は石井岳龍(石井聰亙)が監督した作品。主演は黒木華と綾野剛。リップヴァンリンクルの花嫁でも共演している2人。監督自ら音楽活動もされていて、使っている音楽にもこだわりがあってカッコイイ。後に公開された「ソレダケ」や「パンク侍、斬られて候」など、石井監督が手がける作品は音楽にも注目です。
画像2 シャニダールは女性の胸に寄生する蓮のような花の花弁から取れる成分から新薬を開発している会社であり、そのために建てられた研究施設を持つ。剛くんは研究員である大瀧賢治役で出演しています。そこにセラピストとして配属された美月響子役を黒木華が演じています。
画像3 大瀧は施設内部を案内したり、響子の世話役を任されます。愛想が良いわけでなく、ちょっと神経質そうでひとクセありそうな男。花の研究には情熱を燃やす、仕事熱心な植物学者です。ロン毛時代からアーティスト、カメラマン、バンドマン、キャンドルアーティストなどかなり芸術肌に傾倒した役柄をこなしてきた彼だけど、植物学者は初めてだな(笑)
画像4 古舘寛治演じる吉沢所長に響子を任せたよと言われる大瀧。この所長も何だかクセありな人物だなあ。理系の研究員てこんな?という典型的なイメージ像かも笑。
画像5 シャニダールの中には研究対象の女性用のゲストハウスがある。研究への協力者に対して一定の契約金を払い、そこで生活させているのだ。
画像6 研究員やセラピストが被験者一人一人に専属でつけられ、回診ごとに花の成長と心身の健康状態をカルテに記録していく。
画像7 そうして綺麗に満開に咲いた花は手術によって採取され、新薬の研究開発に使用される。粛々と執り行われるレーザー切除、ファンタジーなのに意外とリアリティある笑。
画像8 胸に咲く花を持つ被験者の一人である田村ユリエ(伊藤歩)。彼女はどうやら大瀧に惚れている。回診のたびに食事を作ったから一緒に食べないかと大瀧を誘ったりして、少しでも大瀧と過ごす時間を長く延ばしたいのが露骨に分かる。
画像9 こんな美しい男に毎回至近距離で触れられたら、そりゃ好きになってまうやろ〜w
画像10 昨日まで花は順調だったが、大瀧が響子と仲良くしている姿に嫉妬し、その心理状況が影響したのか、花は萎んでしまった。ユリエが毎回積極的にアピールするも、振り向いてもらえない。花の調子が良くなったらランチに付き合ってくれなくなった… いやいや、あなたの言うこともめちゃくちゃでしょうw 付き合ってるけでもないんだからww ちょっとストーカー気質なユリエ、怖い。伊藤歩、こういうネチっとした女の役うまいねw
画像11 むしろ大瀧が気になっているのはこっち!そう、響子のことがいつの間にか好きになっていたみたいで、急展開してビックリさせられるw そしていつの間にか付き合っていて、一緒に住み始めていた。
画像12 花が育たずに枯れてしまい、ゲストハウスを近々退所しなければならなくなった菊島ミク(山下リオ)が、ある日衝撃的な事件を起こす。なぜ自分の花は枯れてしまったのか?周りの女性の花の成長を見て、順調に育っている人が羨ましく、疎ましくなったのだろうか。他の被験者たちが日光浴をしながら寛いでいたところに突然現れて花をむしり、暴れ始めた。孤独なミクが心を開き始めていたハルカは、それなら自分の花をあげるから!これで気が済むのなら!!と自分の花を千切って差し出した。その途端、ハルカは苦しみ始め、昏睡状態に陥った。
画像13 ユリエの花はなんとか持ち直し、数日後には満開になるという。このまま咲かせ続けることは出来ないのか?と訊ねるが、満開になってから枯れると危険物質が出て命に関わるのでと、大瀧はオペの日程を決めようとする。満開になったら、会ってくれなくなるんでしょ?!と大瀧に感情をぶつけ、ユリエは取り乱した。響子のケアのおかげでユリエは心を落ち着け、オペに応じたが術中に容体が急変し、数日後に亡くなってしまう。
画像14 ついに響子の胸にも花の芽が付いた。もうこれホラーでしょ笑。花を摘まずに咲かせ続け、種を採って増やしたいたいと言い出す響子に大瀧は困惑する。身に危険が及ばぬよう、響子が寝ている間に芽を摘み取ってしまう。「自分が信じるものしか受け入れられないのね…」と大瀧に言い残し、響子はシャニダールを辞め、姿を消した。
画像15 その後シャニダールは閉鎖され、大瀧は新たな植物研究施設に転職していた。勤務先に花の種が送られてくるが、差出人は不明。その種から発芽したのはあの花だった!響子の居場所を突き止めた大瀧は会いに行くが、響子は寝たきりで冬眠のような状態になっていた。大瀧が目を摘み取った後も発芽したり枯れたりしたが、最終的には花が咲いた。取れた種を大瀧に送っていたのはミクとハルカだった。それは響子が眠りにつく前に残した伝言だった。
画像16 あの花が種を作り、野生で繁殖して咲いているのが全国的に見られるようになった。大瀧は気が狂ったように花を採取して、いつか響子が目を覚ますことを願いながら、ずっと側で研究を続けている。これは夢か現実か…。一面花に覆い尽くされた大地。人間はこの花と共存していけるのか?いつしか恐竜のように絶滅に追い込まれるのか?

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