すみれ人形(2008年)

画像1 右腕を残して失踪した妹のすみれをずっと探し続けている兄。着想を得たのは川端康成の短編「片腕」。片腕と人間の交流というシュールでフェティッシュな物語だそうだ。第一印象は不気味でエロティックな映画だけど、深い森の中や川のせせらぎの音がとても心地よい作品。
画像2 剛くん(緑川役)登場シーンはわりと早め。公園で恋人と待ち合わせをしていたすみれに「ちょっとモデルになってくれませんか」と声をかけ、何枚か写真を撮る。この目つき…少し変態的な雰囲気を漂わせたこの男、なにやら怪しい…。しかし、自称カメラマンとかアーティストみたいな役多いなーw
画像3 やはりその予感は的中。緑川が興味を持っているのは彼女の身体ではない。
画像4 完全にすみれの右手にロックオン。この危ない感じの目つきの芝居、上手いわ。この頃の剛くんはこういう危険な雰囲気を持つ役がとても似合う(笑)
画像5 興奮した緑川は、森の中へすみれを追い詰めてゆく。これだけの役なのに、インパクト強くてめちゃくちゃ恐怖を感じた。
画像6 獣のようにすみれに追いついて押さえつけて馬乗りになり、右手を偏執的に握りしめる。
画像7 相次いで起こった女性の右腕を狙った事件は全て緑川の犯行だった。すみれの右腕も緑川の部屋から見つかる。しかし、いったい身体はどこに行ってしまったのか。
画像8 舞台は場末の冥土座という小劇場へ。
画像9 腹話術師である文月は、すみれという人形を使ったネタで劇場でパフォーマンスを繰り返す日々を送っている。
画像10 日本で一番小さな手品師、マメ山田さんも同じ劇場にいたりして(笑)マメさんは「ヘルタースケルター」にも出てますね。独特の雰囲気を醸し出せる稀有のキャラクターがここでも生きている。
画像11 ステージに立つマメさんの画像を見て、この感じ誰かに似てるぞ!?と思ったらあれだ。ツインピークスの赤い部屋で踊る小人!
画像12 文月はたまたま行ったストリップ小屋の受付で働く女に妹の面影を見る。かつては踊り子だったその女は、右腕を失ってからは踊ることから遠ざかっていた。文月が彼女の右手となり、二人羽織で再びストリップの世界へ。山田キヌヲさんの官能的なシーンがとても印象的。しかし、文月の倒錯した愛がこの後予測もできないような悲劇的なラストを迎える…。

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