シェア
そして、ここはとある市の懇談会、夏休みに入った前後 その後、母親達の反応を聞いていた 市長:その後いかがでしたか、 母親:お陰様で息子共々安堵しております 市長:それはよかったです また何かありましたらどうぞ仰って下さい 母親:あのう、すみません 市長:はい 母親:娘の通っている学校では今回、適用が間に合っておりませんが、 何かこちらにも今からでも対策をお願いできませんか? 市長:わかりました、大丈夫ですよ、ご安心ください 今からでも取れる対策はあります
懇談会を受けた市長の打診から始まった、 夏休みの宿題のアンケートが調整を経て結論が出された 学校の結論は、基本、夏季休暇中の宿題は無しとなった 自由研究は「無し」と重なるため、今回は見送りとなった 但し、ワークについては任意で各自もらうことになった このことは学校のホームページに記載され、公表された 保護者の目にもそれは確認できた 夏休みに間に合うことができた ー生徒の会話ー お前のクラスどうだった? 大丈夫、今回は無しだよ お、やったじゃん この学校来ていてよかった
←第4話へ さて、結果発表 アンケートの調査発表が学校のホームページに掲載された 内訳は次の通り 1、宿題無し 2、自由研究 3、ワークのみ 現状維持、または増やすという案はほとんど無かった 1位の宿題無しが過半数でトップとなり、2位の自由研究がその次となった 予想より「無し」を望む保護者が多い結論となった このままだと、各クラス毎での差異が出てしまうため、 各学年毎に調整することとなった 母親たちの要望で多いのは、 申し出のある場合は、ワークを配ってほしいというも
←第3話へ →第5話へ 保護者に送られたアンケート、夏休みの宿題の調査、 様々な生徒や保護者の意見が出る中、ひとつ懸案事項があった 母親:その後、何か分かった? 少女:他の人に聞いてみたけど、分からない 母親:そうねえ、誰に聞こうかしらね 悩みの点は本当に「無し」と書いてよいものかどうか、 ここが共通の難点であった 母親の一人は悩んだ末、思い切ってクラスの担任に聞いてみた 担任の返事は至ってシンプルであった ”無し”なら
←第2話へ →第4話へ 学校から夏季休暇中の課題の是非を問うアンケートが、 各家庭に届いた、読んだ母親は娘を呼ぶことにしたのだ 以下は各家庭の会話である 少女は開口一番、誤解の無い答え方をした 少女:嫌! 母:…まだ何も言ってない 少女:お母さん、お願い、無しにして 母:私が言いたいのはね、 少女:うん? 母:本当に「無し」と書いていいのかな、ということ 少女:… 母:どう思う? 少女:わからない… ~~~~~~~~~~~
←第1話へ →第3話へ 市の教育長からメールが届いた 同時に調査依頼と文書のレイアウトも届いた 校長は文書を一読すると、難しい顔をし始めた、理由は判然としている それもその筈、アンケートのレイアウトの指定まであるのだ 校長はしばらく考え込んだが、すぐに次の行動に移った 教師達に文書を配布するよう指示したのであった 市長と教育長の目的はそこにあった、 単純に校長に打診を掛けただけでは母親たちのリクエストを 反映させるのは難
第2話へ→ ここはとある市の懇談会、市長と保護者とが意見交換していた 夏休み前、母親との会話で出てきたのは、やはりこのテーマであった 夏休みの宿題ですが、何か対策をお願いできませんか? 息子も毎回悩んでおります あのう、お願いしたいのですが… 遠慮なさらずに、私も夏休みの宿題には手こずったものです 毎回の宿題の量ですが、分量をどうにかお願いできませんか? いつも疑問に思うことなのです やはり、宿題にはいろい
←第9話へ 第1話へ→ 寄せ書きのパネルは生徒会室に展示された 多くの感想を残し、体育会は終わったのであった その後日 ここは自由な学校だと聞いて来ました 体育会も自主的に決めていると聞きました 1年生は大真面目にそう答えた 前は、制服に対しては口出しできなかった そう、答えた生徒もいた 以前、体育会には生徒は提案できなかった、そう言った教師もいた 明くる年、その新生中学は一気に生徒数が増えたのであった 掃除の割り当
←第8話へ 最終話へ→ 閉会式が終わっても、用事は残っていた 生徒会は保護者にも、パネルを配って寄せ書きを依頼した 感想を記念に残すためである 各クラス、教職員、そして生徒会とスタッフも勿論、生徒会は配るにも 忙しかった 寄せ書きには各タイプがあり、例えばサッカーボールの形になるもの、 野球ボールになるもの、普通の四角の色紙などがあった 後片付けの合間、または一段落した後、寄せ書きは瞬く間に埋まって 行った 生徒会長で
←第7話へ 第9話へ→ アナウンスの声が一段と大きくなる スペシャルカードです、スペシャルカードが出ました! 好きな順位を指定して構いません! 生徒達は呆気に取られた、そのようなカードは今の今まで知らなかったのだ これが生徒会のサプライズであった、 大会まであと少しの時、プリンターで強引に大至急作ったのだ このままでは工夫がいると思い、くじの中にスペシャルカードを混ぜたのだ スペシャルカードはその名の通り、好きな順位を指定
←第6話へ 第8話へ→ 体育会本番、やはりドラマが待っていた ドラマが起こったのは、借り物競争でのこと その生徒は置いてあるものを見て、ハタと困った ヤカンが無い そう、指定されたヤカンが無いのである すると、その生徒はすかさず係員の所へ走って行った 係員、事情を理解すると紙に「水筒」と書き直した そして、その生徒に手渡した 競技のひとコマの、ほんの些細な出来事ではあるが、生徒会にとっては チェックポイントではあったのだ
←第5話へ 第7話へ→ アンケートやインタビューを準備し、臨んだ生徒総会、 そして、その場はリハーサルを兼ねた実演の場となった 決して、議決だけではない それでは、実際に「くじ引き徒競走」をやってみようと思います 生徒会役員はスタート地点でくじを引くと、その順番に合わせて レーンに並んだ 次いで、約束通り「走り」始めた すると、「走って」行った彼らは再度、ゴールのくじの前で並び、 一喜一憂しながらも最終順位が決まったので
←第4話へ 第6話へ→ 副会長(インタビューする人)…H 女生徒…S H:それでは、よろしくお願いします S:こちらこそ、よろしくお願いします H:Sさんの提案が生徒会でも取り上げられ、話題となりました S:ありがとうございます H:そこで、お願いなのですが、提案された「くじ引き徒競走」を 私に説明してもらえませんか S:はい、分かりました H:まず、どのような競技なのか教えて下さい S:まず、最初にくじを引いて、
←第3話へ 第5話へ→ 生徒会が作成したアンケートが仕上がった アンケートは、自分のリクエストする競技を4つまで 書くことができるようになっていた 全校生徒約60名の少ない所帯のため、アンケート上位5つまでを 本番の競技とする決まりであった 他には、もし記載のない競技があり、希望する場合は併記し、 その競技の説明を加えるようになっていた リクエストする競技を5つ、という意見はあったのだが、 今回は4つまでとなり、会議で詰