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黎明

 彼に出会った日を正確に覚えているかといえば実はそんなことはない。2021年6月のいつかに出会ったことだけは覚えていて、なんとなく今日だった気がするな~と思いながらこのブログを書いている。
 だけれども、それは私が「アイドル」という概念にどハマりすることになる黎明の光だったことだけは忘れることができないほどまざまざと目に焼き付いていて、今でもそのときの感情をありありと思い出すことができる。

FIRST IMPACT

 全ての始まりは、幼なじみに薦められたIZONEだった。小学6年生の頃から深夜アニメを見始め(最初に見たのは境界の彼方)、そこから2次元界隈にどっぷりハマり、途中まゆゆに浮気しつつも(AKB48全盛期の世代なので)私はずっと2次元の世界で生きてきた。そんな2次元の世界に少し飽きてきた頃、パーソナルカラーという概念にハマり、同時に幼なじみとああでもないこうでもないと議論を交わしていたとき、突如あいつがIZONEを投下してきたのだ。
 儚くも美しく、水晶玉に閉じ込められた少女然とした、まるで昔憧れた御伽噺のようなきらきらとした優雅な世界観。私は夢中で動画を見漁った。当然のことながら、IZ*ONEがあと1週間ほどで解散することを知るのにそんなに時間はかからなかった。
 新しいコンテンツの更新がこれから先ないことを知ってがっかりしつつ、私は彼女たちの過去の映像を見ることにした。そう、PRODUCE48である。といっても、フルでそれを見る気力はなく、YouTubeのハイライトやネッコヤ、気になった練習生たちの動画を見るぐらいだった。もちろんオーディション番組を見るのはこれが初めてで、この世の中にはアイドルを目指して命を燃やす人間たちと、そんなアイドルたちの卵に命をかけて投票する人間が存在することを知ったのも初めてだった。全て、私の知らない世界で、とても新鮮で、そのメカニズムを興味深く感じていた。
 そんなある日、突如として、INIの現メンバーのとある人物のハイライトがYouTubeのおすすめに流れてきたのだった。(気になる方は、私のTwitterのアカウントで「日プ」で検索してみてください)その人に目を惹かれ、私はYouTubeでPRODUCE101 season2の動画を見始めることになる。つまり、私がINIに出会ったのは、6月13日以降なのだ。
 それからは、またYouTubeでハイライトやパフォを見る生活が始まった。気になる練習生の動画を見つけてはチッケムを見た。YouTubeのおすすめは大変に優秀である。それまで声優の動画しか流れてこなかったのに……(前界隈)そしてその中で、ついに私はアイドルという概念にハマる決定的で必然的な、完全な光を見つけることとなる。


SECOND IMPACT

 彼にハマるきっかけというのは割といくつかのきっかけに分かれるのではないかと私は考えている。その中の1つがOH-EH-OHだ。もちろんオーデリアタイ勢ではない私は後からそのきっかけを推測したに過ぎないのだが、このオエオがなかったら、私は彼にハマっていなかったのかもしれない。それぐらい重要なパフォーマンスだった。
 当時、JO1というグループのことは全く知らなかったが、このオーデのパフォーマンスを見たとき、「カッコイイ曲~(脳死)」と感じた。JO1の曲は今でも本当に大好きで、今でもよく聞いている。YouTubeも見ています。プラメもとっていました。そして、この場において特に重要な問題は、突如としてカメラに飛び込んできた光だった。
 そのときの感覚を言葉で言い表すとしたら、「雷が落ちてきた」「背筋に電流が走った」だろうか。少なくとも、私の人生の中でそんなことはただの一度もなく、これが初めてだった。「え????????????」とリアルに声に出てしまって、何度もその画面に飛び込んでくる光を確認した。どうやらそれは松田迅という人間のようだった。

 そこからGYAO!というアプリを入れた。私は彼が最初は黒髪だったことを知らず、ユアナンで異常に顔が綺麗な子がおるなと思ったら松田迅だった。控え室で異常に騒いでる奴おるなと思ったら松田迅だった。気がつけば私は松田迅ばかり見ていた。
 INIのファンクラブに入ったのは実はけっこう後だった。オーデを通して、私にはとても大切な2pickができてしまって、その子がデビューできなかったことがどうしようもなくすごく辛くて、こんな気持ちでINIを推していけるのかわからなかった。でもそれ以上に私は松田迅のことが好きで、色々と迷った末に遂に入会した。一応、プラメも初日からとっている。お金に余裕があるときは、他メンのプラメもとった。みんなみんな素敵な子たちで、オーデのときと全然イメージが変わったメンバーもいたり、もっともっと好きになったメンバーもいたりで、ファンクラブに入ったのは大正解だったと今なら思える。


ところで……

 これがきっかけで、私はGirlsPlanet999を見、オーディション番組の痛みと苦しみ、闇をこれでもかというぐらい認識させられ、また、それ以上に推しがデビューする喜びを知ることができた。そしてIZ*ONE関係で鮮烈なデビューを飾ったIVEに心を奪われ、aespaのギャルたちに夢中になり、Billlieの御伽噺感にやられ、一旦INIからは必然的に離れる形となっていった。つまるところ、私は「アイドル」にハマってしまったというわけです。


THIRD IMPACT

 他のグループがカムバする度お邪魔する新規害悪オタク(苦笑)になりつつあった私だが、INIの供給はできる限り追い続けていた。多分、INIは私の中で「何があっても戻ってくる居場所」のような感じに位置づけられていたのだと思う。
 再びINIにしっかりと焦点が向くようになったのは、CDTVの阿修羅ちゃんがきっかけだった。あれは周りからも反響がけっこうすごくて、私自身、今でも阿修羅ちゃんを見てから一日の活動を始めている←病気
 私は松田迅のダンスが好きすぎてダンスについてのブログも書いているんだけれども(病気)、阿修羅ちゃんのダンスを見て、私はやっぱり松田迅のパフォーマンスが世界一好きなんだと気づいた。彼のパフォーマンスには、強制的に人の目を引き寄せる魅力があると思う。アイドルにハマって、色々な人間のチッケムを見た。木村くんのレミフラが好きすぎて何回見たかわからない。阿修羅ちゃんを見て、操り人形のように動く木村くんに惚れた←木村くんのダンスも好きすぎて気がつけば木村くんのダンスの話題に切り替わってしまう人

~閑話休題~


 阿修羅ちゃんを見て、私はまたあの雷が落ちてくるような衝撃を思い出した。何回も何回も阿修羅ちゃんを見ていく中で、確かに他のダンスメンバーと比べると未熟な部分もまだまだあるけれども、それ以上にその小柄で華奢な体形から感じるパワーと、多大なる可能性に魅せられ続けている。そう、彼のパフォーマンスからは光を感じる。というかINI自体が光を放つ生命体だと思う(それはそう)。

 アイドルは宇宙だ。デビューは宇宙のビックバンだ。その道のりは創世記だ。ガンダムは宇宙世紀しか許せない(何の話ですか?)私たちは、これからもその輝きに引き寄せられ、感嘆のため息をつくことになるのだろう。


……と、いうわけで、ここから私の今の人生の最推しが完全に決まりました。松田迅くんです、ハイ。

The Show Must Go On

 松田迅のパフォの話ばかりしているけれども、もちろん内面もすごく魅力的な人間だと思っている。周りをちゃんと見られているところ、19歳っぽいところ、19歳っぽくないところ、すぐに感情が顔に出てしまうところ、生意気なところ、かわいいと言われると照れてしまうところ、自信家に見えてどこか冷静なところ、ファンサ神なところ、オタクを宝物を見るような目で見つめてくれるところ、自分で自分のことをけっこう褒める割にいざ肯定されるとちょっと戸惑ってるところ、ギャルなところ、TikTokの使い方が上手いところ、真面目な話もちゃんとできるところ、滑舌が緩めで声が猫みたいに可愛いところ、漫画が大好きなところetc.
 私は今まで「概念」を好きになってきた人間で、「〇〇だから好き」ということが多かった。でも彼は逆で、「好き」から始まっている。「なんで私は彼のことが好きなんだろう?」から始まって、実は好きな理由は後付けだったりするのだ。私は元来、理屈っぽくて分析が生きがいの根暗で、彼とは全く正反対の人間だ。彼と出会って、新しいことに沢山気付かされ、苦しいことも、楽しいことも増えた。今でも色々と悩まされることはあるけれど、彼に出会えてよかった、と思うことばかりだ。
 飽き性の私にとって、絶対も永遠も陳腐な言葉に過ぎなくて、そういう言葉はできる限り言わないようにしている。それが悲しくて辛くて、でもその時々で好きなものを、私は全力で好きでいたいと考えている。だから、松田迅のこともINIのことも、私が彼らに夢中になっている間は、できる限り最大の愛を届けていきたいと思う。いつか、これが私のアイドルオタク人生の始まり、黎明だったと胸を張って言える日がくるように。


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