私が副会長になった話3

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「私なんて....」と後ろ向きな発言ばかりだった私を抱きしめて「りんごは本当に優しい子だよ」と言ってくれた母、たくさん相談に乗ってくれた父、また私が塾に行けば「来てくれてありがとう」と迎え入れてくれた先生たち。そんなみんなのおかげで、今までの自分がダメなら、これから変わればいいと思えるようになった。
もともと仕事ができない部類だったが、自分なりに一生懸命頑張った。

三学期も終わりに近づき、生徒会では半年間の反省のプリント書きと、生徒会で1番のリーダーゆき先生との二者懇談があった。
「りんご、この半年間で本当に成長したね」
「ありがとうございます。
私は他の人たちに比べると仕事はできないし怒られてばかりです。だからこそ自分なりに頑張ってはいましたが、ずっと自信がなかったのでそう言って頂けて嬉しいです」
「確かにりんごは人より仕事をやるスピードが遅いかもしれない。だからこそりんごは周りのことを見渡せるんだと思う。プリントに、感謝の言葉書いてたのりんごだけだったからね。りんごにはりんごにしかない良さがある。自信持っていいんだよ、ねっ?」
今まで私に厳しかったゆき先生にそんな言葉をかけてもらって、今までの辛い思いが溢れ出て泣きそうになった。

四月
年度が変わり、私は中学二年生になった。クラス替えがあり、新しい教室に入るとそこにはゆき先生の姿があった。
「はい、このクラスの担任になりました、ゆきです。今日からよろしくね」
それはゆき先生が生徒会担当でなくなることも意味していた。

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