IT思い出話(29)
まずは、コマンドを覚えましょう…
さて、今どきPCを使うのにコマンドを打ち込むことはなく、全部GUIをマウスを使って操作するのが当たり前になっていますが、このようなことは最初から当たり前ではありませんでした。
コンピュータを操作するのに、端末を使って対話的な操作ができるようになったのが画期的だったように、その端末にグラフィカルなインターフェースがついたことは、なお、画期的なことだったのです。
汎用機の開発でパンチカードを読み込ませてコンピュータに指示を与えていた時代から、端末からコマンドを打ち込んで対話的に作業ができるようになったことは、繰り返しますが画期的なことでした。
そして、そのコマンドさえも打ち込むことなくグラフィカルな画面をみながら、直感的に操作できるようになったことはまさに革命だったのです。
GUIによる操作の歴史について語るとそれだけで大変になるのでここでは触れませんが、MacやWindowsが登場する以前はコンピュータを操作するのにコマンドを打ち込むことが必要だったのです。
そして、今ではUNIXでさえもGUIが普通に使えて、見た目はWindowsと全く違いがなくなっていますが、私がUNIXに出会った当時はUNIXでもGUIが搭載されようとしている時だったのです。
IBMの汎用機とUNIXとの大きな差は、UNIXが最初から端末を使った対話的な操作ができたということでした。汎用機の方は、端末での操作はあくまで付帯的なものですが、UNIXの場合はシステムそのものに組み込まれていると考えればいいでしょう。
そういうわけで、UNIXの操作にはまずコマンドを覚えることが必要なのでした。現在では先に触れたように、UNIXのシステムでもGUIによる操作が普通になっていますが、UNIXの真髄はコマンドを使いこなしてこそというのが、私の今でも変わらない考えです。
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