ELIXA試験

三日坊主にならないように本日もGLP-1受容体作動薬についてメモ書き。

とりあえず30分程度でのまとめ。


《題名》
Lixisenatide in Patients with Type 2 Diabetes and Acute Coronary Syndrome.
《文献情報》
N Engl J Med. 2015 Dec 3;373(23):2247-57.
《PMID》
26630143

論文のPICO
《Patient》
急性の冠動脈イベントをスクリーニングの180日以内に発生させたことのある2型糖尿病患者が
《Intervention》
Lixisenatideを注射
《Comparison》
Placeboを注射
※両群ともローカルの診療ガイドラインに従いインクレチン治療以外の薬剤等を使用して血糖コントロールを行う。
《Outcome》
心血管疾患による死亡、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中、不安定狭心症による入院が減るか。

《結果》
Lixisenatide群:6.3(No.of Events/100 Patient-Yr)
Placebo群:6.3(No.of Events/100 Patient-Yr)
Adjusted Hazard Ratio:1.02(0.89-1.17)
P-value:0.82

《両群の患者の比較》
TABLE1の表では概ね均等である。
心血管イベントに関してだが喫煙の項目はない?

《アウトカムは妥当か》
真のアウトカムと思われる。

《ランダム化されているか》
Patients were randomly assigned,との記載がある。

《隠蔽化されているか》
Randomization was performed with the use of a centralized assignment system. と記載があり、問題ないと思われる。

《患者の追跡に関して》
The primary analysis was conducted in the intention-to-treat population with the use of the Cox proportional-hazards modelとの記載がありITT解析していると思われる。
追跡期間の中央値は25ヶ月である。
Lixisenatide群で3人、Placebo群で2人1回は注射を実施したが脱落した人がいる模様。

《サンプルサイズについて》
ハザード比0.8として6000人と計算されている。
登録は6068人。

《雑感》
Lixisenatideを使用しても心血管イベントは増えない、という結果。増えない、と考えるべきか減らせないと考えるべきかは不明。血糖コントロールではLixisenatide群の方がHbA1cが低い傾向にあるが、やはり心血管イベントは血糖コントロールを頑張るだけでは減らないということなんでしょうか。


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