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お嬢さまことば速修講座 改訂版:加藤ゑみ子

新しい環境に身を置いたら、今までの自分なんて誰にも分からないんだから、美しい振る舞いをしたくなるじゃないですか。

私は当たり前にお嬢様じゃないし、普通に平民。女子校出身だけど、女子校行ったらお上品になるなんて幻想は現代じゃもう生まれもしない。幻想は幻想であるが故に美しいように、やっぱり私も我が強くなって卒業した。

個人的に、(というか一般的に?)「お嬢様言葉」と呼ばれているものは明治の女学生たちの流行語だって聞いたことがあった。
だから、それくらいの気持ちで読み始めたけど、丁寧な喋り方と立ち振る舞いって内容で。時々お口が悪くって愛らしくって、親近感を作るのが上手だなって思った。

言葉遣いがかっちりしていなくても、言葉の選び方や立ち振る舞いが丁寧な同期がいる。あぁなりたかったなの理想系。最近は彼女を遠巻きに眺めて、静かで爽やかな眩しさを感じている。成れないからこそ眩しいっていうのは誰の言葉だったか。

新しい環境で新しい自分になったとしても、どうしても素の部分は滲むし、自分らしい方が生きやすい。ボロが出るよりは、そもそもの部分を曝け出す方が潔いまであるかもしれない。

真意が明らかな人間の方が、相手だってきっと手を差し伸べやすい。

上手に演じきれないくらいなら、恥の上塗りで厚化粧した方が「キラキラな石」くらいにはなれるかもしれない。

外見は一番外側の中身、言葉は知性とはよく言うけれど、
まっすぐな健やかさを彩る程度に凛としていたいなって思った。

それではみなさま、ごきげんよう

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