全力は美なり 〜顰めっ面のダンス女王〜


以前にも書きましたが、私の座右の銘は
ケ・セラ・セラ なのですが、

もう一つ、40年来の座右の銘が

全力は美なり

高校の新体操部の恩師の教えです。
先生の教え子は、全員これを座右の銘としてる筈…⁇
…少なくとも私達8人は全員、この言葉を胸に、歳を重ねてきました。(断言)


しかめっ面のダンス女王

以前、今お世話になっているダンススタジオの先生に、
「いずれ自分も出場するつもりで、今度の大会、観に行ってみませんか?」

と勧めてもらい、8月に行なわれた、プロアマミックス選手権大会を、観戦して来ました。

採点競技の基本である、笑顔。
社交ダンスの場合、特にラテンアメリカン部門では、ドヤ笑顔。
最初から最後まで、ドヤ笑顔で、審査員や観客にアピールするのがセオリーです。

そんな中、お一人だけ、一つも笑顔を見せず、しかめっ面で、異彩を放つシニアの選手が…
終始まるで、苦虫を噛み潰したような表情で踊っておられます。

正確なステップと、落ち着き払った、堂々とした貫禄から、ベテラン選手であることは窺えます。
それなら尚更、なぜしかめっ面…?

仏頂面ではありません。ですので不快ではありません。
むしろ、美しい。
一際目を惹きます。

プログラムを見て、驚きました。
出場クラスから、恐らく80歳超。

社交ダンスは、80過ぎても続けられる競技。と言われる通り、スタンダード部門では、お見かけする事もありますが、ラテン部門では、中々おられません。
しかも、ラテンの中でもテンポの速い、
チャチャチャ。
7㎝ヒールで、全く年齢を感じさせない、キレのあるダンスを披露しています。
当然、露出度の高い、ラテンのドレスを完璧に着こなして。

結果は、
勿論、堂々の1位優勝🏆

確かに、そのクラスでの出場者、2名という中での1位ですが(もうお一方は男性でした)、誰よりも、優勝という言葉に相応しい優勝だったと思います。



全力は美なり

その後、暫くして、わたくし腰を痛めました…

何か重たい物を持ったとか…
不自然な姿勢になったとか…
(ダンスに不自然な姿勢は付き物ですが)

何をした訳でも無く、突然、ただ普通に
歩いていて、
アレアレ…?
腰が…
痛い…

となり、1週間程、安静を余儀なくされ、

こんな事で私は、本当に80歳までダンスを続けられるのだろうか…

もっと真剣に、自分の身体と向き合っていく必要がある…

等と思いを巡らしていて、気付きました。
あの、しかめっ面の訳

これは、私の勝手な想像で、勝手な解釈ですが

綱渡り…
まるで綱渡りをする時のような表情

彼女にとって、ラテンのダンスを踊る事は、綱渡りと同等の、慎重と集中力を要する事だったのはないかと。

恐らく、生活の全てがダンスを中心に、
ダンスの為に回っているのではないかと。

まさに、全力は美なり

本物は美しい…
全力は美しい…


毎日を、その日なりの全力で、ちょっぴりキラキラした毎日を積み重ねよう…

先生…
こよない言葉を、ありがとう
40年振りの自宅合宿、実現させたかった
きっと、8人一緒に逢いに行きます
見守っていてください…
先生に出会えた縁が、私の宝…

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