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愛着形成型コミュニティおけるの食の重要性[mamagoto houseのごはんのひみつ]

シェアハウス・mamagoto houseの日常を語るうえで欠かせないのは、食の豊かさである。

現在mamagoto houseを愛着形成型コミュニティと仮で定義しているのだが、その基礎となるものは食なのではないかと考えたのでそれについて書きたい。

住民によるほぼ日

野田ママ61歳の誕生日パーティ・板前あつ

我が家の価値はごはんにある

mamagoto houseのオーナーあつさんと、その母野田ママは料理が上手。2人とも上手だけど違うタイプのうまさ。

形態としては、普段は基本的に野田ママがご飯をつくる。平日は基本的に毎日作る。たまに土曜日は母業を休業。土日や催しがあるときのお料理はあつさんが作ることが多い。

胃袋をつかまれてこの家に住み始めた身として、我が家のごはんを分析していきたい。ついでに、みんなの作った美味しいものを紹介していきたい。

あつさんと野田ママのおかげで、住民の食への意識が変わった。

何かを作ってみようという気持ちが芽生えたり、いいものがわかる舌になっていったり、誰かのために何かを作りたい活力も芽生えてきた。

1.例えば、スパイスカレーやチャイ。
2.それから、燻製
3.あつさんの美味しいものセンサー
4.あつさんのママ

例えば、スパイスカレーやチャイ。

うちにはスパイスがたくさんある。ガラムマサラ、チリパウダー、コリアンダー、カルダモン、クローブ、シナモン、カレーリーフ。棚を確認しなくても、すらすらスパイスの名前が7個くらい出てくるくらいに、私の日常にスパイスは溶け込んでいる。

このスパイスはあつさんが買ってきたもので、休みの日やみんなでパーティをしている時に作ってくれる。

これがうまい。生卵を載せたり、2種類であいがけにしたり、実に豊かなかおりと風味で、異国情緒が家の中に漂う。

これに触発されて、スパイスをおすそわけしてもらうお客さんもいたし、私やうすはるの彼氏もスパイスへの関心が高まった。

住民うすはるの彼氏とあつさんの作ったカレー

皆スパイスカレーが大好き。

スパイスカレーの材料に、茶葉を加えたらチャイができる。

茶葉を水でゆっくり煮出して、スパイスを加えて牛乳と砂糖といっしょにコトコト。鍋を見守る。ゆったりと時間が流れる。うすはるも、私もチャイが大好きで勝手に作って飲むようになった。ちょっと辛い味の日もあれば、薄くて物足りない、甘すぎる日もある。何度作っても同じ味にならないから不思議だ。

それから、燻製

燻製はおうちでできるのだ。燻製と聞いてイメージしにくい人はぜひ、香燻というソーセージを食べてみてほしい、そしてうちに来てほしい。それよりうまいソーセージに目玉焼きとイングリッシュマフィンで死ぬほどうまいものを食べさせてあげたい。

そう、あつさんは燻製の趣味もある。

うちには夏の間、BBQのコンロが玄関の横にいつもあってハンバーガーを作り、肉とパンを焼くためだけに木炭で火を起こすほどのBBQのハードルが低い。火が起こって、焼くものが一通り焼かれると燻製が始まる。(最近は火を起こしたらまず燻製が始まったりもするのだが)

ウズラの卵、プロセスチーズ、ソーセージ、ベーコン。水気を切って網に載せていく。スモークチップを敷いて、ふたを閉める。あとは待つのみ。熱薫なら30分。開けたら広がる燻された香ばしいにおい。ウイスキーとかにめちゃ合うんですよね。

そんなこんなで住民は燻製にはまり、燻製漫画を読み、バイト先では燻製トークで盛り上がる。そこで仕入れた情報で実際に新しいメニューに挑戦する。燻製したひき肉で作ったキーマカレーは本当に絶品だった。

それ以来私は夜な夜なカセットコンロで小さく燻製をするほどになった。

カセットコンロで燻製

安田が作った自家製ベーコン(1週間塩漬けした肉を燻製したらできる)

あつさんの美味しいものセンサー

あつさんは新しい食の楽しみを教えてくれる。美味しいものの組み合わせを見つける天才であり、おいしいお店を直感で見つける天才でもある。

上から順に、食べるラー油、ネギ、キムチ、ネギトロ、豆腐、これにごま油で追い打ちをかける。これを描きながら私はよだれが垂れた。。こんなにうまそうなものをものの2分くらいでぱぱぱとつくり、だしてくれるのがあつさん。一家に一台ほしいね。

みんなで大掃除をした後、外食することになって圧さんの期になっているお店に行くことになった。焼肉サブロー。

ぱっと見たところ、特に目を惹かれるわけではないがここがめちゃくちゃうまかった。全然伝わってないと思うが、今までで一番うまい焼き肉屋に余裕でランクインする、私の場合1位か2位だ。こういうお店を直感で見つけてしまうあつさんは、もはや能力者だと思う。美味美味の実を食べた代わりに、お酒を一滴も飲めなく慣れてしまったんだと思う。それなら理解できる。

とにかくあつさんは、おいしいものをたくさん知っている。美味しいもの自体もシェアハウスのみんなを幸せにしているし、何よりもおいしいものに関して語るあつさんからはドーパミンが目に見える形で出ているきがする。それくらい幸せを作っている。

あつさんのママ

そのあつさんをこの世に産み落としたのが野田ママ。通称「気性荒めなバブリーママ」ママはリメイクと、みんなの好きなものをしれっと出す天才。

料理は家庭的で実家感があふれる。良い素材を安く仕入れてくる天才でもある。(社割)

野田ママのお料理のテーマは「季節をいただく」
旬の野菜をふんだんに使って、一食に何品もだしてくれる。自分は夜ご飯を食べないのに、山盛り作ってくれる。本人曰く、作るだけで満足しちゃうそうだ。その気持ちは、何となくわかる。料理は手間をかけただけおいしくなる。適当に作ることもできる。

でも、ママの料理のおいしさのポイントは、食べる人の顔を想像している点にあると考えている。あの子はこれがすきだから、あの子のが好きなこれを使って料理しよう、あの人の好物をつくってあげよう。いつもママは誰かのために作る。その思いは確実に料理と台所の雰囲気を介して、食べている人に伝わっているのだ。健康を食と精神的な安心感から支えている。これを毎日してくれている。

ママはご飯を食べながらお話をしてくれる。今日あったこと、ほかの住民のこと。「そんなことまで話すの?」と驚くほど、自己開示してくれる。ちょっと言いにくいことも、もやもやしたことも、上手に伝える。60年くらい生きてくると、こうやって上手に伝えられるのかもしれないし、これはママの特性かもしれないと考えている。

ママが自己開示をしてくれるから、安心して私も語れる。ちょっと悩んでいること、どうでもいいこと。そうやって、安心安全の場をご飯を介してつくることができるのが、野田ママだ。うちの自慢のママである。

mamagoto houseの価値のひとつとして、食にまつわるコミュニケーションがあり、今回はそれについて書いてみた。

書いても書いても書き尽くせない我が家の魅力だが、この食がベースとなりコミュニティを支えているのではないかと考えている。

いただいたサポートで私はもっと私に優しく生きていきます。銭湯に行ったり、甘酒を作るなど、