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『すずめの戸締まり』の新しいSF観

 今日、先日公開されたばかりの新海誠監督の「すずめの戸締まりを」みた。結論言うと深海監督の過去作品と並べても最高傑作だと感じた。私はそもそもアニメや漫画が得意ではなく、現実離れしたストーリーには冷めてしまうタイプなのだが、そんなものを取っ払うほど素晴らしかった。

 この映画では「地震」をトリガーに物語が進んでいくのだが、劇中に出てくる「地震」の解釈がとても面白いと思った。地震とは地球の地下に潜むミミズが地上に出てきて、倒れることによって起こり、それを防いでいるのが「閉じ師」という職業であるといった設定だ。本当にそうだったら面白いなといったSF的感情を揺さぶられた。そして前作の「気候変動」を主軸にしている『天気の子』でも感じたことだが、完全な空想妄想でなく、最近身近と感じる「地震」というタイムリーな事象を取り扱うところが深海監督は上手いなと思った。明日にでも地震が起こってこの映画のようになるかもしれないと思ってしまうくらいに。


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