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2023年の生き方”貞宗の鍛えた刀のように”

明けましておめでとうございます

どうも!APO隊長です👩‍🚒👍

みなさん、どんなお正月をお過ごしでしょうか。

僕は勤務明けで、活動服を洗濯中です👩‍🚒🚒🚑
洗濯が終わるまでの間、コーヒーを飲んで、本を読んで・・・。
おかげさまで最高のお正月ですよ笑

新年に選んだ本は、

芳村思想著「人間の格」です。

この中に、鎌倉時代に活躍した刀鍛冶の話が出てきます。
僕はこの話が勤務する消防署のイメージと重なりました。
どんな話なのか紹介しますね✨


鎌倉時代の有名な刀鍛冶に正宗と言う人がいました。その正宗には「たがね」という一人娘がいたんですね。

正宗は、「たがね」が年頃になったら婿を取り、その婿に自分の跡を継がようと考えていました。

そこで、弟子たちに刀を鍛えさせて競わせ、一番優れた刀を鍛えた弟子に娘をやろうと考えた。という話です。

テストを重ねていくと、「村正」と「貞宗」が残りました。戦い好きの男の子なら「村正」は知っていますよね笑

いよいよ最後のテストです。

正宗の邸宅には小川が流れているのですが、その小川の流れに二人が鍛えた刀をスポッと立てます。そして上流から藁(ワラ)を流す。

その藁が刀に当るとどうなるか・・。
というテストです。

村正の試験

まずは「村正」の刀です。

村正が鍛えた刀は、藁が流れてくると、その藁を吸い付けるように引き寄せ、刀が触れるか触れないかの間に藁がスパッと切れて、下流に流れていきました。

素晴らしい切れ味です。

貞宗の試験

続いて「貞宗」の刀です。

貞宗が鍛えた方は、藁が流れてきて刀に寄ってきても、引っかかるだけで切れない。

・・・切れ味が悪いのでしょうか。

この時「村正」は、”勝った!これで「たがね」と結婚できるのだ。”と思ったそうです。

すると、師匠の正宗が動きます。正宗は貞宗の鍛えた刀をスッと小川から引き上げました。

すると藁はプツンと切れて、下流へ流れていったのです。

正宗の判定は?

師匠である正宗の判定はこうでした。

刀の鍛え方は甲乙つけがたい。二人とも天才的な才を持っている。しかし、村正の刀は切ろうとしなくとも、自ら藁を吸い寄せて切ってしまう。

一方、貞宗の刀は切ろうという心を働かさなければ切れない。つまり、切ろうとして初めて切れる。これこそ武士が持つべき刀である。

なぜなら、武士は人を切るために刀を持っているのではない。天下国家を治めるために刀を持っているのだ。

切ろうとすれば切れるが、切ろうとしなければ切れない。これこそ天下国家を治める人間が持つ刀である。


👩‍🚒村正の刀は切れ味こそ鋭いが、切る意思とは関係なく切ってしまうんですね。一方で、切ろうとしなければ切れない刀というのは、「人格によって鍛えられ、品格を持っている。」という評価でした。

したがって、武士の持つ刀としては、「貞宗」の刀が優れていると。

村正の刀、今の世界では「妖刀」として知られています。刀の鞘を払ってじっと眺めていると、なんとなく人を切りたくなってしまう。そんな力がある。村正の刀は妖気を秘めていると話題になり、それを持つ人はお祓いをして妖気を鎮めるというのが習わしになっていると聞きます。※諸説あり。

「村正」と「貞宗」の違い。僕は人格の違いにあると思ったんです。温厚で堅実な「貞宗」と、短気で感情的な「村正」。この人格の違いが刀に現れたのではないでしょうか。人格の違いが最終的に優劣の差に現れた。ということだと思うのです。

消防にもいますよ笑。

「近寄るだけで怖い人」😦

何かよくわからないけど、ギラついて一言一言が人を傷つけてしまいそうな人。雰囲気でわかります。そんな人は、みんなから警戒されていますよね笑
まるで刀を肩に担いで、「切るぞ!切るぞ!」と言いながら歩いているように感じてしまう。

もう退職されましたが、みんなから尊敬された先輩がいました。

今思い返すと、その方も大きな刀を持っていました。でも抜かない。抜いたところを見たことがない。

でも分かるんです。
この先輩は、なんでも一刀両断にできる大きな刀を持っている・・・。背中にうっすらと見える気がする。

でも不思議。そんな大きな刀を持っているにも関わらず、その先輩の周りには自然と人が集まるんです。

この前、その先輩を病院で見かけたんですが、それを象徴するような出来事がありました。

その先輩は、お孫さんが発熱したので付き添いで受診に来たんですね。

そしたら、その先輩の周りに医師と看護師、スーツを着た事務員さんまで集まって、人だかりになっているんです笑。

在職時に救急関連の仕事を行なっていた関係で、皆さんと面識はあったんです。でもとっくに退職されているんですが、普通この人気って無いですよ?

これが人格の力なんだと感じました。

2023年の目標 「貞宗のような刀に」

2023年。僕も「貞宗」の鍛えた刀のようになりたい。と思いました。

消防士・救急救命士という能力”に、僕はこういう人間になりたい、こういう生き方がしたいという個性の輝きを付け加える。こうして人格が形成されていくことで、今の僕よりも一歩前に進むことができる気がしたのです。

「人格によって鍛えられ、品格を持っている刀。」
「上司は人を切るために刀を持っているのではない。消防という組織を治めるために刀を持っているのだ。切ろうとすれば切れるが、切ろうとしなければ切れない。これこそ組織を治める人間が持つ刀である。」

それでは洗濯も終わったようなので、
これからロードバイクで墓参りに行って来ようと思います👩‍🚒✨

本年もどうぞよろしくお願いいたします🚒🚑




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