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笑顔が人生の花になる

「能登半島地震に募金を」

コンビニの募金箱を見て「そうだ」と思い立ち、ポケットに突っ込んだ財布を開いてみたけどお金がなかった。

いやいや、小銭じゃなくて1,000円でもいいんだけど。
と思ったけど、レシートとカードしかない。

最近は、PayPayでも募金ができたんだっけ?
誤魔化すように周囲を見渡すけどそれはできないようだ。

お金がないのに募金はできない。
少し恥ずかしい気持ちになりながら、缶コーヒー片手にその場を出ることにした。

無財の七施という言葉はご存知ですか?
僕はこの言葉を、ある院長先生から教えてもらったことがある。

その先生は、「和顔施」という言葉がとても大好きだ。
やさしい微笑みで人に接しよう。美しい笑顔こそ、まさに人生の花であるのだという。病院の廊下には、大きく「和顔施」と書かれた文字が飾られている。

僕は、院長先生の「笑顔が人生の花」という言葉に引き込まれた。
悲しい時も、辛い時も、笑顔があるだけでホッとするということは、誰もが経験しているだろう。

七施なのだから7つあるのだろうと思い調べてみると、確かに7つあった。

眼施

第一に眼施
優しい眼差しで、周囲の心を和ませるように努めようということ。僕はどうだろう。トゲトゲした目になってないかな。
笑顔とは違う「優しい眼差し」

にっこりした目というよりは、見守る心という意味合いなのかな。

和顔施

第二に和顔施
これこれ。院長先生の好きな言葉。

心からニコニコしようということ。
純粋な笑顔に接するとき、これまでの苦労を忘れ生き甲斐さえ感じちゃうね。笑顔が素敵な人が職場にいるだけで、花が咲いたように明るくなる。

僕はそんな職場にしたいなあ。

言辞施

第三に言辞施
やさしい言葉をかけるように努めようということ。

確かにプレゼントも嬉しいし、お金をもらっても嬉しい。
でも僕は、大変な現場を終えた時に、「よくやったよお疲れさん!」って先輩とグータッチした時のことほど嬉しかったことはない。

心からの言葉は、どんなに相手を喜ばせるか計り知れないものがあるよね。

身施

第四は身施
自分の体で、社会のために奉仕しようということ。

僕は公務員だから社会への奉仕は毎日してることになるけど、多分それとは別のこと。
この前の大雪の時に、雪かきをしてあげたり、秋には落ち葉掃除もした。きっとそういうことなんだろう。無報酬の労働かな?
頼まれたわけじゃないけど、高齢なの知ってるからやりたくてやっている。逆に怒られたらどうしようと不安になることもあるけど、雪かきした後は、僕自身が幸せになれる。
相手のためというよりは、むしろ自分のためにやっている感覚なんだよね。

ちょっとだけ社会のためにいいことを。それが身施なのかな。

心施

第五は心施
心から感謝の言葉を。ということ。

「ありがとう」たったこれだけの言葉なのに心から言えないのはなんでだろう。やってくれて当たり前みたいな傲慢さがあるんだろうね。もっと職場で心からのありがとうが飛び交えばいいな。

床座施

第六は床座施
場所や席を譲り合う心遣いのこと。

権力のこともきっとそう。自分の席が欲しい人がいたら、進んで譲ってあげよう。この席で僕は勉強になったし得たものも増えた。もう少しここに居たい気もするけど、もう十分楽しんだじゃん。空けたその先に、もっと座り心地がいい席が待ってるよ。

乗り物の座席の取り合いから、権力の座の争奪に至るまで。床座施ってバカにできないなあ。

房舎施

第七は房舎施
お接待(おせったい)ということ。

人を家に泊めてあげたり、休む場所を提供したりすることは、結構準備も大変で苦労も多いことだけど、普段からあたたかくおもてなしをしましょうということ。

傘を差し出すのもきっとそうだし、自動販売機にきた後輩に、コーヒー奢って「最近どう?」って話しかけることもきっとそう。ちょっとだけ仕事から離れる場所を自ら差し出す。きっとそういうことなんじゃないかな。

あらゆるものがつながりあってこの世の中は成り立っている。
人との出会いやつながりはもちろん、お互いの助け合い、支え合いの中で私たちは生きている。

たまたま財布にお金はなかったけど、七施に小銭はいらない。
お金のない奴は元気をだそうって誰かがいいこと言ってたけど、本当にそのとおりなんだろうな。

みんなも幸せになって、僕も幸せになれる。
そんな無財の七施。

7つもあって大変だけど、一日一個ならなんとかなりそう。
まずは、和顔施から。

みんな👩‍🚒。
明日の笑顔にビビるなよ笑


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