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換装モデルとは

ツール利用と個別開発 にて、それぞれの役割や必要スキル、注意点について記載しました。ツールを使って実現出来ることは限定的で、やりたいことが明確にある場合はスクラッチ開発(設計含めてゼロから開発する方法)をしなければ実現出来ませんよ、という結論でした。
ただ、その中間はありまして、それを実現する開発手法が「換装型」という発想です。

開発工程の話をすると、公式LINEを運用する上で最低限必要な「共通機能」と、個別事案に応じて作り替えたり、新しく作ったりする「独自機能」とに分かれます。仮に、それぞれ50%ずつの割合だとします。当然、共通機能の50%は毎回作る必要はありません。ツールを使えば良いです。例えば「Lタグ」です。
一方、残りの50%ですが、残念ながらどれだけ頑張ってみても、Lタグでは再現出来ません。では、それら全てスクラッチ開発で対応する必要があるでしょうか?

例えば、弊社の代名詞である「ケンカツ」は、公式LINEを使った本格的な人材マッチング(LINEに働き手を集めてオファーを送り、マッチング機会を作る)ですが、これと同じようなことをやりたいという相談が後を断ちません。建設業以外でも使えるからです。
ということは、このワークフローそのものに関しては、建設業と他業種で何ら変わらないということです。建設作業員と携帯ショップの派遣社員では登録してもらう労働者情報や案件内容に差はあるかもしれませんが、逆に言えば、その差分箇所だけを作り変えれば全く同じシステムを使い回すことが出来るということです。「EC」や「予約」も同じことが言えます。

換装型は、Lタグという共通ツールの上に、それぞれのシチュエーションに特化した機能を上乗せする、という発想です。ガンダムではなく、量産型ザクみたいなイメージです(ちょっと何言ってるかよく分からない)。
もう少し分かりやすく例えるならスーツをイメージして下さい。既製品とフルオーダーの間には、パターンオーダーやイージーオーダーのような製作方法があります。Lタグは既製品、個別開発はフルオーダー、その中間が換装型です。
システムそのものにユニークさが求められる場合とそうではない場合とあります。少なくとも後者においては、換装型での開発手法で事足りるケースはある。

新規事業におけるシステム開発は地獄の一丁目でして、数千万円かけて開発したアプリが全くワークしないどころか、求めるクオリティになっていないといったトラブルが後を絶ちません。
システム開発もサスティナブルな時代ですから、開発側が知恵を絞り、工法そのものを工夫することで、お客様から預かるリスクとコストを削減出来ると考えています。
ちなみに、なぜこれを最初からLタグに入れないかと言うと、人材マッチングを必要としていない人からすれば余計なボタンがあったりして邪魔だからです。
なお、ソースコードやサーバーを分け、フルスクラッチ開発に変えることも可能です。ツールを使いつつ自由自在に伸縮可能な点が、他のツールにはない「Lタグ」独自の大きな強みと言えます。

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