日記でGO 5月22日

5月22日

6時。目覚めたら、令和の女の家だった。歩いて我が家に帰ってシャワーを浴び、全裸でEGO-WRAPPIN’の新作『Dream Baby Dream』を浴びる。最高。

スーサイドの大名曲と同タイトルなんで期待してたんです。オープニングナンバー「Arab no Yuki」がスーサイドな、、あるいはスライな? チャカポコしたドラムマシンで、ふむ。歌詞は聴き取りだけど、「そこどけ悪魔め/悲しみはもう/飽きたな」と歌っている。

ベイビー、夢を見よう
ベイビー、夢を見よう
ベイビー、夢を見よう
さぁ、ベイビー、夢を見よう
さぁ、ベイビー、夢を見ようよ


石野卓球のリミックスや、ブルース・スプリングスティーンのカバーも有名ですよね。




ジャケットは、野村佐紀子の『愛について』から。

7時半。令和の女が作ってくれたお弁当を朝食にする。おにぎりとミニトマトとブロッコリーと牛肉とほうれん草とごぼうとにんじん。そうか、給料日か。しかも休日やでー。

9時半。朝食後の筋トレで汗をかいた。またシャワーして洗濯機を回し、車飛ばしてトンネルを五つ抜けたら名瀬。エゴの新譜は車内でも爆音しました。そこどけ悪魔め!

コンビニATMで五万円を降ろし、さてどこ行こう。決まっている。本屋である。
開店まで時間があるので、車内でうだうだTwitter。いわゆるこれも「オサメ・タイム」ですね。

Twitterのタイムラインによると、タランティーノの新作がカンヌですこぶる評判がいいのだとか。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』ってタイトルらしい。セルジオ・レオーネ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』のオマージュやろか。「アメリカ」が「ハリウッド」になってるわけですね。
で、ググる。この映画、プリオとブラピのダブル主演らしく、シャロン・テート事件を描いているとWikipediaにあった。シャロンはロマン・ポランスキーの妻ですね。この事件のこと、あるいは悪魔崇拝主義のことを知っていると『ローズマリーの赤ちゃん』の見方は変わる、よりホラーに変わるかも知れない。映画が先で事件のほうがあとなんだけど、ポランスキーは事件を予言していたとか、都市伝説っぽく言われているとかいないとか。

映画のロケ地があのダコタハウスというのも有名な話で、ここでジョン・レノンは射殺される(「プリオ」はディカプリオの略語である。「ブラピ」は、アメリカ出身のプロレスラーで、ライトヘビー級のタイトルを獣神サンダー・ライガーと争ったことでもって世間一般によく知られているブライアン・ピルマンの略語ーーというのは嘘だが、ピルマンは元NFLの選手(ラインバッカー)でもあった。1997年に死去)。ちなみに「ラインバッカー」とは、その名の通り、守備ラインの二列目(バック)に位置している選手のこと。さらにちなみに、私も高校時代にアメフトをしていまして、ポジションはフルバックでした。フルバックとは、、

『細雪』と『アンナ・カレーニナ』と『カラマーゾフの兄弟』上中下三巻づつの九冊を購入す。すべて新潮文庫。これで当分は本に金を使わなくていい。いい、、と思うが無理やろな。カラマーゾフの兄弟は以前に途中下車してるので、今度こそ終点まで電車でGO。他は数年ぶりの再読となる。細雪は兄が溺愛している小説なので、読んだら奴に電話しようかと考えている。ちなみにアンナ・カレーニナは列車に轢き殺される。細雪の雪子は列車の中で下痢に見舞われるというのがラストシーン。

それにしても、である。小説というジャンルの最高峰の作品三タイトルが合わせて八千円いかないって、かなりお安い。人生が時間だとして、それを潰す、いわゆる時間潰しが生きるということだとすると、映画とかゲームとか音楽の八千円は数時間か数日で終わってちゃう。が、小説は数ヶ月の時間を潰すことができる。この「潰す」というこれを「破壊力」と定義すると、なかなか強力だと思う。哲学書とか破壊力抜群でしょうね。アベンジャーズで喩えるとサノス級。指パッチンですよね。

11時。本日も晴天なり。そうだ、除草剤を買おう!

13時。トンネルを五つ抜けて帰宅す。帰り道は、タイラーの新作! もしかして、今年一番の傑作か。タイトルの『IGOR』(イゴール)はフランケンシュタイン博士など、マッドサイエンティストの助手、だいたいは傴僂、のことらしい。ほー。ただ原作のフランケンシュタインにはイゴールは出てこないらしく、二次創作の過程で生まれたキャラっぽい。

除草剤を散布。そこどけ雑草め!
洗濯物を干す。酒を飲みつつ、細雪を読みはじめる。
晴天。
フェンスに腰掛けて、令和の女(悪魔)の帰りを待つ。

フェンスに腰掛け
遠くを眺めて
待っているところ
イカす悪魔の訪れ

ずいぶん長いこと
こうしているみたい

昨夜、何度も夢に見たーーハブに食い殺されるーーと言う不測のというか有則の事態は起きず無事に除草。令和の女が「靴履いて草刈りしてけろ」と懇願してたが、サンダルで充分除草できたではないか。



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