痛みに弱い妊婦の帝王切開記録③

帝王切開前に、絶対風邪を引かないこと!と言われました。くしゃみや咳をしたら激痛が走るから。
風邪にはめちゃくちゃ気をつけてたのに、まさかの落とし穴があった。

☆入院5日目(術後2日目)
この日も途切れることなくロキソニンを飲み続ける。
痛みに弱いとはいえ、実は日常生活では絶対ロキソニンは飲まない。(喘息を誘発するので)でも、そんなこと言ってられないくらいに痛い。本当は毎回ボルタレンの座薬をして欲しいくらいで。
看護師さんに、鎮痛剤は痛くなったら飲んでくださいね、と言われるも、痛くなったら効かないですよね‥?とつい言い返してしまう。

真夜中のトイレでの不甲斐なさから一念発起して、歩行開始。立ち上がる時に沸き起こる激痛。でも、歩いていると痛さが紛れる不思議。
10m先のトイレに行くまでに30分かかる。
急にトイレ行きたい!に全く対応できないため、この日は一度トイレに行ったら2時間くらい滞在していた。

昼過ぎ、赤ちゃんに会いに行きたくて、同じフロアの新生児室まで行くことを決意。点滴スタンドに全身もたれかかるようにして、体をくの字に曲げて歩く。
病室のドアを開けたらガラス張りの新生児室で、こんな近くに居たのか!と衝撃を受ける。
逆子で予定日より10日程早く生まれてしまった我が子は、他の赤ちゃんに比べて小さかった。
頑張って早めに逆子直せてたら‥と申し訳ない気持ちになって新生児室前で涙がでてくる。(産後うつだったのだろうか‥)通りかかった看護師さんが慰めてくれた。
その後何度も通う。自分で設定した目的があると痛みを我慢できることがわかった。

歩行に自信がついた所で、突然の部屋移動を告げられる。荷物まとめて、上の階の個室に移動とのこと。
動かない体でどうにか荷物をまとめて個室へ。ここからが予想外にきつかった。

それまで居た部屋は、THE病室という感じの相部屋だったのが、突然シティホテルのような豪華で広々した個室に。一瞬テンションがあがったものの、ベッドをみて困ってしまった。
ふかふかで脚が高いベッドマット。起き上がる時に支えになる柵はないし、リクライニング機能もない。どうやって寝ればいいんや‥一度寝たら多分起き上がれない‥。
そして部屋が広い分トイレまでの距離が倍に‥。

そして気づいた。この部屋は、きっと何時間も陣痛と出産で苦しんだ自然分娩の妊婦さんが、ゆっくり体を休めるのに向いているのだろう、と。


勝手に疎外感を味わって落ち込み、その夜はほとんどトイレで過ごした。



☆入院6日目(術後3日目)

朝から、胸のあたりが息苦しくなる。少し咳が出る。嫌な予感がする。どうやらロキソニンを飲み過ぎて久しぶりに喘息を誘発してしまったようだ。
ここで発作がでたら地獄をみることがわかっているので、ロキソニンをやめてカロナールに変更してもらった。
カロナールはやはり効き目が穏やかで、痛みがぶり返したような錯覚に陥る。

また、点滴でガンガン水分を入れたからか、胸が張って痛い。なぜか脇もゴルフボールが入ってるかのように腫れて痛くなってきたので看護師さんにきくと、副乳が腫れてるとのこと。
で、授乳開始。授乳すると子宮が痛い。新しい痛みに翻弄される。
脇を氷で冷やしながら寝る。


☆入院7日目(術後4日目)
相変わらず鎮痛剤は欠かせない。
診察でシャワーの許可が出る。全然嬉しくない。なぜならシャワー怖いから。


サラシをほどいて、初めて手術跡をみた。痛々しくて直視できなかった。絶対痛いと思ってたシャワーは全然痛くなくてびっくり。
久しぶりに体が綺麗になって、気持ちもだいぶ持ち直してきた。


サラシを捨てて、部屋に戻ろうと歩いていると激痛がはしる。

単に手術跡と下着が擦れて摩擦で痛いのかと思いきや、下着を脱いでも動くとめちゃくちゃ痛い。もっと深いところをサラシが固定してくれて痛みが軽減されていたことを知る。サラシを捨ててしまったことを激しく悔やむ。
(後に夫に西松屋で買ってきてもらった。)


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