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東海道を歩く 6(写真と短動画日記)芦ノ湖~三島~沼津

2022年7月17日

昨夜は雨の中の強行軍でさすがに夕食が終わるとすぐ眠ってしまった
おかげで早朝から目覚めたが天気のことが心配である
夜明け前からなんども宿舎の窓を眺めるが、まだ降りやまないようである

宿舎窓からの早朝の芦ノ湖(5時ころ)

昨日あの雨の中、しかも天下の剣の登りを達成した身としては、下りの今日は別段雨でも構わない気がするが、雨中の強行軍で、靴がぐちゃぐちゃのままだし、道路端の水中強行軍の結果左のつま先の底にクラックが入り、じきに底がはがれてきそうな気がする
二日目に用意した靴は晴天用のメッシュ素材のランニングシューズだ
宿の食事は7時半からだそうで、窓の外の雨を気にしながらドライヤーで傷んだ雨靴を乾かしながらケアする時間が続く

宿は芦ノ湖畔の「ホテル むさしや」
朝食は食堂でと聞いていたので、バイキングかと思っていたが部屋ごとのお膳に用意された伝統的朝食
これぞ日本の旅館の朝ごはん! という感じでさすがに箱根の老舗旅館だけあってなかなか豪華だ

出発前の朝食は軽い方がよいのだが、今回はもちろんしっかりいただく(7:30)

天気待ちもあり、もう一度朝風呂をいただいたり宿のベテランスタッフの話を聞いたりで、すっかり遅くなった
芦ノ湖をスタートしたのは9時過ぎになってしまったが、おかげで雨はなんとかやみそうな気配 ランニングシューズに長袖シャツといういでたちで、それでも雨用のポンチョはザックに入れて、しばらくは箱根峠までの登りの道を歩き出す(9:07)

箱根峠(847m)の箱根旧街道の入り口

30分ほど登り続けて箱根峠(847m)で箱根旧街道の入り口もある
昨日の国道1号最高点は874mでけっこう数字が紛らわしいが、ここからは三島に向かって下り続けることになる
昨日は駅伝コースを歩きたかったので、迷うことなく国道1号ルートを歩いたが、今日はどちらのルート少し迷っていた
ここでようやく雨は上がったが、旧街道に降りる道は昨日来の雨で濡れて今日の靴では難しいと判断 ひたすら単調な国道ルートを行くことにする
(9:49)

ひたすら単調な国道ルートを行く

下ること1時間で「三島大社まで11.3km」の標識が
なんだか近いようで、よく考えればまだ二時間以上もあるってことか!?

「三島大社まで11.3km」の標識で喜んだが、よく考えればまだ二時間以上もある

昨日の国道1号も長かったが、それでも特に前半は点在する温泉街があったし、駅伝でみなれて多少の距離感覚はあった
しかしこちらは人家どころか看板も遮蔽物もない ひたすら緩やかに曲がりを繰り返す国道を膝をかばいつつ下り続けるが、今日は強烈な日差しが照り続け風もない
さらに下り続けて前方に遠く伊豆半島や駿河の海が見え始めた
が、肝心の右手(西北)の富士山は途中から厚い雲に覆われ、この日は最後まで拝むことは出来なかった(10:57)

前方に遠く伊豆半島や駿河の海が見えるが北西側は厚い雲に覆われ富士山は全く見えない

さらに数分下ると何もなかった国道わきに、巨大なジャングルジムのような骨組みが見えてきた

遠くからは巨大な資材置き場に見えた?ドラゴンキャッスル

最初「何かの工事資材置き場?」かと思ったが、近づくと結構な高さの骨組みの上に数人の若者がいるようではないか?
あとで調べると“史跡山中城の隣接地に三島市が建設中の新名所が築城されます:ドラゴンキャッスル”(8月開業)だそうで、巨大なアスレチック施設になるのだな そうしたらこの辺りはもっと車や若者が押し寄せるようになって、この静かな(&過酷な)箱根西大路を誰にも会わずに二時間以上独占したのは貴重な経験になるのかしら…(10:58)

またしばらく行って、再び伊豆の海が見え隠れするころ、旧街道の入口が
もう脚が疲れているので、階段を降りで覗くのはためらわれたが、やはり木陰に閉ざされてまだところどころ濡れている感じ
しかしこの炎天下のこちらよりはよかったまも知れない(11:01)

旧街道にちょっとだけ降りてみる

さらに少し離れて突如「菊池千本槍」の真新しい碑が

「菊池千本槍」の真新しい碑

建武の中興の際、後醍醐天皇の命を受けた先鋒菊池肥後守武重の一千余の兵が足利勢に大勝した… とのことであるが、九州勢の菊池氏の碑が突然この誰も通らない山中にあって どうなの? 感がするが、先ほどのドラゴンキャッスルともども、この三島の東部地区を開発していこうということなのかしら?…

再び伊豆の海が見え隠れする先に、今度は右手に巨大な吊り橋が見えてきた
三島スカイウォーク だそうで、結構な車と人が集まっている

巨大な吊り橋が見えてきた 三島スカイウォーク

こちらはもう半分熱中症の脱水状態気味で、見物する余裕もないが、これだけ近くに(国道からは100m以上離れているが)人が大勢いるのだから、よしんば行き倒れても放置されることはないだろう… ぐらいは考える(11:15)

しかしここから先、市街地まではまだ遠いし下りも延々続く
道路わきには下り続きでブレーキがやられた車の緊急避難用車止めが何か所もある
いずれも草ぼうぼうで、長く使われている気配もないが、我々の若者のころはおんぼろ車でこの設備のお世話になった友達もいたことを思い出す
芦ノ湖から三時間以上下り続けてやっと道路わきに自販機が出現した
まずは何はともあれ水を一気飲み! 生き返った😆

炎天下三時間~ぶりの給水で一気飲み! 

喉が渇いたら、コンビニか自販機で… と水も持たずに歩き始めたこの東海道行、これだけ長い区間があるのだな
今後最低限の水は持つべきか?あらためて反省😓(12:17)
(三日目の湘南バイパスもかなり無給水区間が長かったが、あの時はまだ側道にそれれば数分程度で市街地に抜けられる安心感があった)

少し元気を取り戻したところで20分ほど歩くとようやく下りも終わり、錦田の一里塚

錦田の一里塚 やっと日陰があった

ここから市街地に入り木に覆われた旧街道の風情も一瞬ながら感じられる
(12:37)

木に覆われた旧街道の風情
山田川 三島の清流はみな美しい

まずは山田川を渡ると国道から別れ、三島大社に通じる三島宿の入り口
箱根越えを終えにぎわったという宿の雰囲気が実感できる(13:00)

箱根越えの“山祝い”でにぎわったという三島宿の入り口

続いて新町橋で大場川を渡る
ここからは清流の街 三島を思わせる風景
川岸では夏祭りの山車が出番を待っていた(13:06)

新町橋で大場川を渡る

さらに数分歩いて三島大社に到着(13:06)

歌川広重 東海道五拾三次 三島 朝霧
広重も描いた三島大社入口

伊豆国一の大社で源頼朝が源氏再興の祈願をしたことで知られるが、今年は大河ドラマの影響もあってか、炎天下なかなかの賑わいだった
大社の木陰でしばし急速の後、もう少し足を延ばすべく、再び国道一号へ
しかしきちんと地図も見なかったのが仇となり、(そのまま旧道を歩いて行けはすんなり国道に戻れたものを)一番離れた距離を直角に歩くことになり、国道復帰に30分近く擁してしまった(14:00)

落ち着いた雰囲気の三島市街

10分ほどで柿田川湧水公園
国指定天然記念物の柿田川を眺めながら散策できる遊歩道が整備されている
(14:06)

コバルトブルーの湧き水を見ることが出来る柿田川湧水公園


さらに5分ほどで黄瀬川手前の八幡神社
源頼朝、義経の対面石があるという

源頼朝、義経の対面石

実はそのまま道なりに旧道側を歩いていれば、すんなり沼津に出られたものを、またも地図も見ず国道バイパスに戻ったもので、大幅にタイムも体力もロスしてしまった

ようやく黄瀬川を渡れば対岸は沼津だ

とはいえ、何とか無事に沼図に到着(14:30)
最後は写真を撮る余裕もなく、来ていたシャツ(これがまた黒の長袖で失敗した!)や小ザックも少し渇いたとたん塩をまぶしたように白くなったのには閉口した 肌も塩でザラザラ、50gぐらいはとれたんじゃないかと思う

14:40 沼津駅着 実歩時間5:08(休息・撮影除く)/36,000歩

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