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人生初の松葉杖

26歳にして初めての松葉杖。
一生持つことないと思っていた松葉杖。
スポーツに縁もゆかりもなかった私が登山に出会ってトレランという競技に手を出した結果がこれである。

でも、後悔はしていないし
山を嫌いになったりもしていない。
むしろ、また登りたいし、走りたい。
そう思わせられている。

とは言っても初めての経験。
世界が広がり気づいたことがあるので、大きく3つ記すことにする。


気づいたことその①

まず障害物の壁。
至って普通の、平たい道と思っていた道がぼこぼこしていたり緩やかな傾斜になっていたりしていること。杖が引っかかり、バランスを崩しやすい。
また、工事中のフェンスや椅子の脚。普段は気にすることのないようなものでさえも障害になる。

初めて知った。
地面の形。

気づいたことその②

次に駅のホームのつくりの違い。

電車通勤。
訳あって、行きと帰りの経路が違うので乗り換えを合わせると5つのホームを使うことになる。

駅によって、エスカレーターやエレベーターの位置が異なること。
出発した駅のエスカレーターを使うと、降りる駅のエスカレーターやエレベーターが遠い。

上りのエスカレーターはあっても、下りはなかったり。
中階まではエレベーターで降りれるけど、その先は階段しかなかったり。

帰りに使う駅に関しては、乗り換え用のエレベーターもない。
(旅行客も、車椅子利用者も大変だ・・・)

意外と、そして自ずと歩く距離が増える。
普段駆け降りている階段が、とても長く、集中力を使う場所になった。
大変辛い。

気づいたことその③

そこに追い討ちをかけるような、腕と掌の痛み。
うんていや鉄棒などで手のひらにマメができるときの痛みに似ている。

丸い持ち手を、上から、体重をかけながら距離を歩くこと。
そして、全身の体重をかけることによる腕の筋肉痛。
毎日、ずっと痛くて腕が上がらず、毎朝起きるのにも腕に力が入らないので一苦労。

これを、スポーツや部活少年・少女は乗り越えているのかと思うと尊敬する。

ギプスをはめて、松葉杖をついているけど、幸いにも骨折はしていなかった。見た目ほどに、足の痛みは強くない。

ただ、足のあらゆる側面が腫れ上がっているので、靴を履くことはできない。医者にも「ギプスですね」と言われたので、従うほかない。
松葉杖がつけることで、足首への負担が大きく軽減されたことは嬉しい。

松葉杖をついて、頑張って歩いている人を敬いたい。

次は自分の番である

病院に行かないつもりだったが、足を引き摺りながら出勤している様子を見ていろんな方が声をかけてくれた。

これも本当に嬉しいことである。

趣味を楽しんだ結果として、松葉杖になったけど病院に行ってよかった。
ギプスをしてもらってよかった。

治らない、どうしよう、という不安要素が1つ減るだけでも心は楽である。

人に助けてもらうこと、声をかけてもらうこと、心配してもらえること、すごく幸せなことだと思う。

私もより、人の力になれることをしたいと思うし、より周りに気を配って生きていきたいと思う。

きっと、優しさは優しさでしか返せない。
人は人を支え合って、生きているのだから。

02.15.2023
ふく

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