少し未来のファッションについての妄想

少し前にまとめていた記事で妄想していたことが日本でもサービスローンチされるみたいな記事をみたので、それに伴いnoteでも公開してみます。
ファッションは今後どうなっていくのか、その一つの大きな見解に
"よりひとりひとりの個人に向けてカスタマイズされていく"
という視点があると思います。
大量生産から少量生産の時代へ、という視点のお話はいたるところでもされているかなと。

・コンピューターミシンや特殊インクジェットプリンタ、衣料用のテープなどによるオーダーメイド
・古着のリメイク、お直しなどのサービスにより自分でアレンジできるカスタムメイド
・先の記事にあるパーソナルスタイリングサービスと着衣計測DBとを束ねた医療カルテならぬ衣料カルテ(*)が出来るであろうこと
・着衣時のエモをフィードバック、集積することでAIが最適な服選びをアシストできるシステムが出来であろうこと
などの情報を束ねてみた上でも未来はその方向に向かっているよう感じます。

*→先に挙げた衣料カルテとは、美容の顧客カルテ(職業、ライフスタイル、髪質、服装、パーソナルカラー、施術歴などの顧客に応じた施術を行うための過去編歴)を付けるように、テクノロジーにより個人に紐付いたどういう服を買うことがいいのか、のデータと個人の妄想です。
また、服の選択肢についても最新の服を着ていないと流行遅れという流れにも変化が生まれています。
メルカリやラクマ、ヤフオクなどのセカンドマーケットの拡充や、アーカイブストアの勃興など、最先端の服だけでなく過去に発表された服や、名作とされている完成度の高い製品の持つ価値にも関心、興味、目が向けられているよなぁと。

アーカイブストアとは、コレクションを発表しているようなメゾン・デザイナーの作品に価値を見出しアーカイブとして蒐集、展示、解説、販売を行う店舗です。laila tokyo, コトバトフク、アーカイブストアなどが挙げられます。
上記の常設の店舗以外でも、コムデギャルソンのアーカイブストア、カルティエのヴィンテージコレクション、エルメススカーフのヴィンテージコレクションなど、催事特設店舗にて行う形態もよくみるなぁと。

また、メルカリの商品登録時のスマホ撮影では商品のブランドや品種などを解析するAIによる処理が行われていると伺い。
そしてセカンドマーケットの広がりによって、インターネット上にあらゆる洋服の画像情報とメタ情報がどんどんアーカイブされることでAIによる画像情報の分析精度は指数関数的に向上し、過去に遡ってこの世にあるすべての服がインターネットと紐付いたファッションのIoTが進むだろうと。
[ここで冒頭のリンクの内容に戻るわけで]
その結果、洋服を選ぶ際には過去、現在の莫大なアーカイブの中から最適な服選びが出来、自らの体型に合ったリメイクや補正を行えるようになるなど、今以上に圧倒的な選択肢の中から自分にとって最適な服を選び着ることも出来るようになるのではないかなーと。

また、画像解析の進化は偽物を駆逐していくことになると想像しています。
例えば中国のニュースで監視カメラの画像から指名手配犯を逮捕という記事が話題になりました。これは市井のカメラの解像度の発展を示唆する内容だと思います。先の画像解析のシステムと組み合わさった際に、物自体の真贋を解析出来ることも出来るようになるであろうと。
さらに聞いた話ですがどこかの企業がCGのモデリングから実際の洋服の型紙を作成し組み上げる服造テクノロジーを研究しているとの事でした。現職のデザイナーが見ても、細かいディテールの表現にかけてもかなり精度が高いところまで開発が進んでいるとコメントしていました。このことは服飾や縫製の専門知識がなくてもファッションデザインが可能になり、今まで想像もできなかったアプローチによる斬新な洋服が生まれる未来と、それを成すプレイヤーにCGのモデリストやイラストレーターなどが加わるであろうことも示していると思います。

(マーベラスデザイナーというソフトでCGモックを作成、展開図からパターンメイキングをしてそのまま工業用の型紙データに使用するデザイナーさんの話を中国ベースに活動しているデザイナーさんからきいてほえーとなりました)
KIRIさんの手がけられているPHIREWIREのシーズンイメージムービーなどはこのソフトを用いられて作成されたとか。

それらを踏まえ、未来のファッションデザイナーはオリジナリティが何よりも重視されることになだろうなーと。
ファッションデザインのコマーシャルな部分はAIが担当してくれるようになり、過去の服飾の技術や手法、思想を大いに学び、それらの知識と自らの原体験からいかに新しい組み合わせと思想、哲学を表現できるかという、よりアーティストに近い、デザインに対しての綿密なロジックが必要になり、先に挙げた洋服を専攻している以外のプレイヤーの流入により(VRchatの流行によりさらに増えています)多様性が増し、より斬新で先進的なデザインが生まれるのでは、と妄想をふくらましています。

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