見出し画像

罪悪感と戦う介護

原因不明の意識消失と反回神経麻痺があり

胃瘻を作って帰宅することになった時、実家に介護ベットを用意した。

それまで実家の2階に寝ていた母は

意識消失をいつ起こすかわからないため1階のリビングの横にある

書斎で寝ることになった。父はそんな母が夜トイレに行く時に、

倒れたらいけないからと隣のリビングで寝て母が起きるたびに目を覚ます。

いびきをかいて叩いても起きなかった父がだ。

"愛”ってすごい。

でもこれでは父も休めない状況がエンドレスに続く。

これからどうするつもりなのか?よかったら横浜に転居してこないか?と

母に問いかけた。

よろよろとしてすぐに倒れてしまう母は父より長生きをするつもりで

私にこう言った。

「お父さんが好きなふるさとのこの街から出たいっていうのは言えない。お父さんが死んだら横浜に行くから、それまではお父さんと二人で頑張る」

お母さんは本当は横浜に来たいのに、父に遠慮して言えないんだな。

初めての介護を年老いた父1人に負担させて大丈夫だろうか?

お母さんが望んだとおりにするには?

お父さんがいっぱいいっぱいにならないようにするには?

私が頑張らなきゃいけない!

2人が途中で希望するような生活できなくなったら私の力不足だ。

そんな誰にも言われていない責任感を勝手に背負って

スタートした遠距離在宅介護。

母が転倒したと電話で父から聞くたびに

熱が出て調子が悪そうだけどどうしたらいいかと電話が来る度に

私の心に【罪悪感】が芽生えた。

側に居ることが出来ないから倒れたり熱を出したりを早めに解決してあげれない・・・・

そして在宅介護が始まってすぐに

上咽頭がん再発がみつかり抗がん剤治療をすることになるが

その調子の悪さをどうやって薬を使って軽減させるか

どんな生活の工夫をすると過ごしやすくなるか

看護師としての知識を役立ててあげれないことも

罪悪感を持つ原因だった。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?