ブラームスを聴くためにスピーカーを変えてみた
久しぶりにCD・ブラームスの「弦楽六重奏曲第1番」を聴こうとしたら、現在デスクトップで常用している①JBLの10cm2ウエイでは弦がザラツキ過ぎてつらいので(CDの音が歪んでいるのではなく、デジタルっぽく鮮明だという意味)、箪笥の上でお休みしていた②ヤマハの13cm2ウエイに結線して聴きました。
どちらも良い製品ですが、私の中では、①の音には刺激感を求め、②には安心感を求めています。①で聴く音楽は8割方満足できますが、たまに、②でなくちゃと思う音源(気分)もあるのです。
こんな時はグライコで中高音を下げれば、ある程度修正可能かもしれませんが、性格の違うスピーカーがあれば、使い分けるのが、本筋っぽくて良いかもしれません。
ちなみに、ブラームスの音楽には憂いと甘美があるとか申しますが、「弦楽六重奏曲第1番」からも濃厚に感じられます。
後半に録音されているヴァイオリン・ソナタの方も好きです。
追記 2024.7.6 ( 年齢によって違う音の印象は、錯覚ではないのかも )
私が使っているヤマハのスピーカーはNS-B330です。これは、ハイレゾ仕様で、ツイーターの高音は45kHzまで伸びています。質も大変高く、自然な音色で、もっと上級機に使われていてもおかしくないものです。
そして、あちこちの試聴レポートを読むと、「元気の良い音」的な感想を述べておられる方が多いのです。ツイーターが良い仕事をしていますね。
しかし、私の耳では「大人しい音」に聞こえるのです。他人様の試聴レポートとは印象が違います。
違いの理由は・・・
これは私の仮説ですが、試聴レポートを書いておられる方には若者が多く、高音が良く聴こえるのに対して、高齢者の私は、耳の老化によりAM放送並みの数千Hzぐらいまでしか聴こえないからだと思います。だから、NS-B330の売りである高音の恩恵にあずかれず、ウーハーの音色であるソフトな印象にひっぱられるのかもしれません。
追記Ⅱ 2024.7.9 ( JBLのメタリックな高音が好き )
JBLのスピーカーは、JBL Stage A120というものです。こちらはJBLらしい、カチッとして、メタリックな高音の音作りをしています。老化した私の耳にも、美しく涼やかな高音が心地よいです。
「メタリックはハイファイじゃない」というご意見もあるでしょうが、「SPレコード」や、仏壇の「おりん」、「トライアングル」の美音を美しいと感じるように、人は、メタリックな音に魅力を感じるのだと思います。
友人にJBL4343を持っている人がいますが、あの高級機の音のイメージを、末っ子でも、ちゃんと持っています。そんなJBLらしさに惚れている人は、ほとんどの音源で楽しめると思います。私も現在の常用はデスクトップのJBLです。
追記Ⅲ 2024.7.9 ( 老化した耳にフィットするスピーカーは )
老化で高音が聴こえにくくなってきたオーディオマニアに最適なスピーカーは何でしょうか。
私は昔ながらのフルレンジスピーカーだと思います。
ただし、新しい設計のフルレンジは、10センチ程度のものでも、高音と低音が良く聞こえるようにするためか、中音域を絞っているように聞えるものもあります。すると、(昔のスピーカーを知っているせいか)小口径フルレンジ本来の魅力である中音域が食い足りなくなってしまうように、私は感じる事があるのです。ですから、あの設計思想も良し悪しですね。
2ウエイならイギリスのタンノイが良さそうです。タンノイは同軸2ウエイですが、ホーンツイーターが1KHzの少し上あたりから、つまり、人間の声の帯域あたりから受け持っており、老化した耳でもツイーターの音が良く聞こえそうです。
追記Ⅳ 2024.7.10 ( ラックスマンのスピーカーセレクターの良さ )
スピーカーが増えて来ると、スピーカーセレクターが必要になります(プリメインアンプにもA・B切り替えスイッチがついているものがあります)。
私は若い頃にラックスマンのスピーカーセレクターを買い、つい5年ぐらい前まで使っていました。大変丈夫で、信頼性もありました。ネットでの評判も上々で、中古市場でも人気製品です。
しかし、引っ越し時に売ってしまったので、その後、(簡単な構造だから性能差は無いだろうと思って)もっと安価に買える他社製品を買ったのです。真空管アンプにはA・B切り替えや、ヘッドフォン端子の無い物が普通なので、その為にも必要でした。
しかし、この安価な他社製品は、まもなく片チャンネルの音が出たり、出なかったりの不調になりました。内部で接触不良を起こしているのかもしれません。
しばらくの間、だましだまし使っていましたが、ヤマハのスピーカーの結線ついでに、このスピーカーセレクターは外してしまいました。安物買いのなんとやらでした。
今は、トランジスタプリメインアンプ内蔵のA・B切り替えを使っています。
追記Ⅴ 2024.7.10 ( 「DDD」録音のCDはデジタルっぽい音がする!?)
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)
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