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#ネタバレ 映画「それだけが、僕の世界」

「それだけが、僕の世界」
2018年作品
映画で韓国に逢いに行く
2019/1/15 22:23 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私の映画レビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

昔、アメリカ映画を観て、「こんなに豊かで文化的な国と、戦争をしても勝てるわけない」と、密かに直感した文化人は少なくなかったようです。

ならば「冬のソナタ」「宮廷女官チャングムの誓い」を初めとする、昨今の素晴らしいクオリティーの韓国映画を観て、「こんなに繊細で人情あふれる映画を作る国とは、良い友だちになれる」と思った人もいるはずです。

だから、今の日韓関係は残念でなりません。

映画「それだけが、僕の世界」は、TVドラマ「ごめん、愛してる」を連想しますが、なかなかの出来です。しかし、ビョンホンさんは良いなぁ。

★★★★

追記 ( やがて家族の絆を紡ぎだす ) 
2019/1/16 9:48 by さくらんぼ

「 母に捨てられ、拳だけを信じてきた兄。母だけを信じて生きる弟。それぞれの世界だけを生きてきた兄弟の出会いは、やがて家族の絆を紡ぎだす。」

( 映画の映画のチラシより )

もしかしたら兄は北朝鮮、弟は韓国の記号かもしれません。これは、韓国映画によく出てくる、記号化された韓国民の心象風景だと思います。

そして、この兄弟が出会い、仲良くなっていく有様は、南北統一の、夢の姿であるのでしょう。

これを弟(韓国側)から見れば、ボクサーである強い兄(核武装した北朝鮮)を手に入れることになるかもしれないわけで、昨今の、日本に対する、韓国の気持ちの一端が、透けて見えるような気もします。

映画「シュリ」でもそうですが、今までの韓国映画には、仲良くなれない苦悩とも言える強い葛藤が描かれていたものが、映画「それだけが、僕の世界」では薄くなり、ハッピーエンドになっているのが注目点であり、時代背景を感じさせます。

追記Ⅱ ( 韓国ドラマ「遠い路」 ) 
2019/1/16 10:44 by さくらんぼ

イ・ビョンホンさんと言えば、以前、たしかNHKで二回放送された、韓国ドラマ「遠い路」が忘れられません。

( 少しだけ、あらすじを書きます。)

「 孤児院で育ち、帰る家も無い孤独な青年の、これはお正月休みのお話です。ひょんな事から、彼は郵便局で知り合った窓口の女性から、『故郷の親を安心させるために、一回限りの(嘘の恋人)になって欲しい』と頼まれるのです。しかし、連れて行くと、両親は好青年の彼をとても気に入ってしまい…。」

これは映画館で上映しても良いくらいの名作でしょう。

ちなみに、青年は北朝鮮、女性事務員は韓国でしょうか。

ラストは映画「シュリ」と、映画「それだけが、僕の世界」との、まん中あたりの雰囲気です。それも、その時代のもの、だったのでしょう。


( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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