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#ネタバレ 映画「リンダリンダリンダ」
「リンダリンダリンダ」
2005年作品
改革とは
2005/9/10 11:32 by 未登録ユーザ さくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )
自分の周りには、殻が沢山あるような気がします。
無意識に自分自身で作った殻もあれば、世間様が作っているものも、ある様な気がします。
多くの場合、私はその殻の中でしか生きていません。
会社の行き帰りには同じ道しか通りません。
ランチタイムには同じ店にしか行きません。
同僚は沢山いても、少数の友人にしか話しかけません。
殻が世界を狭くし、生き方の振幅も狭くします。
もしかしたら、この映画の静的な作風にはそんな意味が込められていたのでしょうか。
韓国人であるという殻、日本人であるという殻、正統派ボーカルが至上だという殻、ドブネズミは汚いという殻、
偶然に出会った人は選別した人よりも劣るという殻、
カラオケ店の掟という殻、愛の告白ができないという殻・・・。
映画のラスト、目を点にして固まってしまったソンちゃんが、意を決して歌いだしたとき、彼女はまさに沢山の殻を破ったのでした。
ドブネズミとは、雨と泥で汚れた彼女たちのことなのでしょう。
そして文化祭とは、世の多様性のシンボルだったのかもしれません。
追記
2005/9/14 21:45 by 未登録ユーザさくらんぼ
> 映画のラスト、目を点にして固まってしまったソンちゃんが、意を決して歌いだしたとき、彼女はまさに沢山の殻を破ったのでした。
ソンちゃんはブルーハーツのカセットを聴いて、感動のあまり涙していました。日本語も満足ではなく、歌も上手くないソンちゃんが、ブルーハーツの歌を本気で歌おうと思った理由の一つには、この感動を「みんなに伝えたい」という情念が有ったのかもしれません。
人生には本気で何かを「みんなに伝えたい」と思う瞬間があります。
それを伝える時は、何かが変わる時でもあります。殻を破る時でもあります。この映画のモチーフは「伝えたい」なのかもしれません。
映画の冒頭、学園ムービーの撮影風景がありました。煮え切らないカメラマン兼、監督役と、同キャラのアナウンサー役の女性の間に入って、助監督役?が伝言に苦労していました。
カラオケ店でもソンちゃんが押し問答していました。
それから目立たない(からこそ重要?)なシーンですが、職員室で、生徒が先生に、なにやら伝言してくれるように頼んでいるシーンもありました。先生は生徒に「お前から言えば?」と、生徒は先生に「先生から言ってください!」と・・・。
また、好きな人に愛を告白する事も、忘れてはいけない重要なことであります。二度も出てきましたね。
内一人は、はたから見たところ、どうも相思相愛なのに、告白できなかった・・・。
殻の向こうには幸せが待っていたのかも知れないのに。
人に物事を伝える事は本当に難しいものです。
追記Ⅱ ( みんな表現の楽しみ )
2016/3/15 18:10 by さくらんぼ
一人になった時、歌ってみました。
“ひどい音痴”
声を出して歌ったのは義務教育以来です。あの頃は音痴ではなかった!?のに。
就職した時、カラオケはまだこの世に存在せず、皆アカペラで歌っていましたが、私は「歌手になるために就職したのではない」と拒否しました。
カラオケが出来たときも、当然拒否。
だから喉が退化して当然かもしれない。
でも、このままではマズい。今は歌が歌いたい。友だちをカラオケに誘って、十八番ぐらい歌えるようにしておかなくては。笑われない程度の歌唱力で。
書くことも、描くことも、料理も歌も、みんな表現の楽しみだから。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)
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