#ネタバレ 映画「グレイテスト・ショーマン」
「グレイテスト・ショーマン」
2017年作品
「身をたて名をあげ…」
2018/4/26 17:05 by さくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)
時代劇などで、お役人さまが家にやってくると、主人が、「お役目、ご苦労様でございます」と挨拶することがありますね。
私はずっと、「本心ではちょっと小ばかにしながら、お役人さまのご機嫌を取る言葉」だと思っていました。
でも、最近ふと感じた事があります。
それは…
民間人は、立身出世して、お金持ちになる事を目指している人が多いのではないでしょうか。露骨にそう公言しなくとも、「身をたて名をあげ…」て成功したあかつきには、当然に、それにふさわしい報酬も期待しているのだと思います。
しかし公務員は、汚職をしないよう、平均的な生活こそ保障されていますが、ある意味、民間人のような夢を放棄した人たちなのです。代わりに、ドリームを追いかける民間人に、奉仕することで喜びを見出そうとしている。
その、「裏方になるという人生の選択」に対する、感謝の気持ちが、「お役目、ご苦労様でございます」になっているのではないかと思うのです。
★★★★☆
追記 ( 「身をたて名をあげ…」 )
2018/4/27 9:20 by さくらんぼ
主人公は貧しい靴屋の息子でした。
ある日、仕事で大富豪の家へ行くと、可愛い娘が、テーブルマナーの練習をしていました。
遠くから目が合った彼は、ひょうきんな態度を取って、彼女を笑わせましたが、それを知った主からひどく叩かれてしまったのです。「娘に近づくな!」と。
身分違いの恋。
だから彼は、立身出世し、主に負けない大富豪になって、彼女を幸せにすると誓った。
つまり、主人公にとっては、映画「華麗なるギャツビー」みたいに、お金持ちになる事が人生の絶対条件になったのです。
ここで、もし公務員でもなったら、映画「箱入り息子の恋」みたいに、再び主から侮辱され、追いだされてしまいかねない。
貧民が受ける屈辱の痛みを知らないお嬢様の彼女は、「お金よりも愛情よ」な雰囲気でしたが、彼にとっては、「なんとしても金持ちになる」が人生の目標になったのです。
追記Ⅱ ( サーカスのテント )
2018/4/27 9:59 by さくらんぼ
幼いころの記憶。
屋台がいっぱい出ている、縁日のような場所へは、よく連れて行ってもらいました。
そこには白装束の傷痍軍人の人たちもよくいました。そんな時代。
綿菓子ぐらいは、ねだって買ってもらいました。でも、サーカスのテントは何回も見ましたが、一度も入ったことはありません。入場料が高かったからです。
だから私は、今でもサーカスのテントを見ると、お屋敷から追いだされた主人公のような気持ちになるのです。
追記
ちなみに、愛知県犬山市の「野外民族博物館リトルワールド」では、世界のサーカスも公演しており(要確認)、入場料金のみで自由に観ることができます。テントはなくコンクリート製の音楽堂のような所で行っています。
大人になり、偶然そこで観た素晴らしいサーカスが、私のサーカス体験のすべてです。
追記Ⅲ ( 映画「スター・ウォーズ」 )
2018/4/27 11:15 by さくらんぼ
向こう側に、映画「スター・ウォーズ」が見えたような気がしました。オマージュかどうかは現段階ではわかりません。
追記Ⅳ ( 映画「スター・ウォーズ」② )
2018/4/30 9:51 by さくらんぼ
>向こう側に、映画「スター・ウォーズ」が見えたような気がしました。オマージュかどうかは現段階ではわかりません。
映画のクライマックス、歌い踊る「ヒゲ女」の間隙に、まるでサブリミナル効果のように、一瞬だけ「チューバッカ」のような「ヒゲ男」の顔が挿入されるのです。この映画、ヒゲが重要な様子。
サーカスの沢山の個性的な人たちは、「スターウオーズ」の登場人物を彷彿とさせます。
「ステッキ」は、「ライトセーバー」。
「フォース」は、カバンから取りだした「ミラーボール効果のオモチャ」。
「R2-D2」は、「小人」。
「C-3PO」は、「のっぽの人」。
「レイア姫」は、「お金持ちのお嬢さん」。さらに「女王陛下」も出てきました。
「父との確執」は、「彼女の父との確執」になっていました。
「空中戦」は、「空中ブランコ」。
最後に取って付けたように登場する「テント」は、タイ焼きにも見えますが、「ミレニアム・ファルコン」のよう。
追記Ⅴ ( 本物と偽物 )
2018/5/2 9:02 by さくらんぼ
それで、この映画は何を語っていたのかというと、「あなたの個性を出せば、それが本物よ!」だったと思います。
最初、主人公はキワモノばかり集めてショーをしました。無名で財力もありませんでしたし、それしか集める力が無かったことも一因です。
しかし有名になると、それをバカにする人たちも目立ち始めたのです。
だから、一流の歌手を引き抜いたり、パーティーからキワモノ・メンバーを閉めだしたりもしました。
しかし、その一流の歌手にも哀しい過去があって、それを糧に歌っていた事が分かったり…。
そんな、こんなで、やがて気がつくのです。ある意味「自分の素を隠さず勝負している人は本物」だったと。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)
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