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#ネタバレ 映画「スピード」

「スピード」
1994年作品
官憲のさじ加減
2015/9/23 6:30 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

この映画は、スピードが問題なのではなくて、降りられないことが問題なのでしょう。

一定のモラルからの離脱を許さない、杓子定規な思想を問題視しているようです。

電車やバスなど、沢山の人を乗せ、予定のコースを、時刻表通りに移動する乗り物は、モラルの記号として、たびたび映画に登場します。

そのモラルの記号から、乗客を、2種類の警官(正確には、1人は退職警官)が、1人は降ろさないように、もう1人は降ろすように行動するわけです。

これは法律どおり、四角四面、杓子定規「正確」に警官の仕事をしようとするのか、状況を判断し、柔軟性を持たせ、「適正」に仕事をしようとするのかの違いを表現しているのでしょうか。

不法滞在らしい客が、自分が逮捕されると誤解して、拳銃を撃ち、運転手がいなくなってしまいますが、これなど、正確か適正かの違いをモチーフとしたエピソードでしょうか。

犯人ではなく人質を撃てる主人公・ジャックは、適正な職務ができる記号だと思いますが、外野の素人(正確の記号か)が手出ししたため、ああなってしまいました。

今、ヨーロッパで大量難民問題が起きています。

最近ネットで、どなたかが①人道的見地から大量の難民を受け入れるプランと、②テロリストが紛れ込むリスクがあるので制限するプラン、の話をしておられました。

その話をお借りして、映画を当てはめ、極めて単純化して語るなら、ジャックなら(当面)①を選択するでしょうし、犯人なら最初から②を選択するはず。

身近な例では、スピード違反とか、駐車違反とかでもありますが、官憲のさじ加減は、古今東西、いつも住民を直撃しますね。

映画「スピード」は、ショートカットのキアヌが抜群にかっこよいのです。

男から見ても、ほれぼれするほどに。

そして、しっぽまで、あんこ満載のアクション映画でした。

★★★★★

追記 ( 忖度すべき「孫子のため」という親心 ) 
2016/8/21 21:27 by さくらんぼ

「お前1人だけ助けてやる」という「侮辱」。


(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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