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#ネタバレ 映画「ミスト」

「ミスト」
2007年作品
人は神になってはいけない
2008/5/12 22:29 by 未登録ユーザ さくらんぼ


( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

いくら優秀な科学者でも神の領域に踏み込んではいけません。

いくら高僧でも生き神様になってはいけません。

いくら悲観しても自殺してはいけません。

人の寿命を決めるのは神の仕事です。

人はみな神の真似をしてはいけないのです。

悪夢の様な映画でした。

この映画を観た夜、夢を観ました。べつに、この映画の夢ではありませんが、この映画こそ本当の悪夢だと、目覚めたときに思いました。

クリント・イーストウッドさんの、あのボクシング映画と比較して観るのも面白いかもしれませんね。

自分の家族の終末期医療の時には、だれもが神のごとく家族の命について決断しなければならいかもしれないのです。

主人公のラストの様に。

 追記 ( 人は神になってはいけない )
2010/1/12 10:37 by さくらんぼ

( 注・以下映画「ミリオンダラー・ベイビー」にも触れています。)

ところが現実社会には、それに反しなければならない場面があるのですね。

私は自分の家族が重病になり、医者から延命治療の希望を聞かれたことがあります。

イエスと答えれば延命治療をして、長期間苦しんでから死を迎えます。

ノウと答えれば延命治療をせず、短期間苦しんで死を迎えます。

家族はどちらかを選択しなければならないのです。

終末期医療には、この様な、いわゆる治療の節目の様な時期が、死を迎えるまでに何箇所か有り、そのつど医師は家族の意思確認をします。

そして、そのつど、イエスと言えば、さらに長期間苦しんで死を迎え、

ノウと言えば短期間苦しんで死を迎えるのです。

決断の瞬間、家族は神の代理人にならなければなりません。

家族は神に習って「愛]という一文字を信じて決断を下さなければならないのです。

愛の為にノウと答え、尊厳死を選択する場合もあるでしょう。

その時にうろたえない為に映画「ミリオンダラー・ベイビー」が役立ちました。

もちろん、あの映画は尊厳死ではなく、安楽死、あるいは自殺ほう助を描いており、尊厳死と違うことは承知しております(映画「ミリオンダラー・ベイビー」の議論は今は差し控えたいと思います)。

また映画「ミスト」の主人公の最終判断は、愛に基づいているとはいえ、子供が、死が確実な重傷を負っているわけでもなく、十分に心情は理解しながらも、安易な決断だったと思います。

希望を捨てているのです。

SFでなくても借金苦から一家心中など、ありえる話ですので、この映画からも教訓を学び取りたいと思います。


( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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