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#ネタバレ 映画「マザーウォーター」

「マザーウォーター」
2010年作品
バーは氷を溶かしに行く処
2010/11/2 22:17 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

幼子と一緒に土手に座り、川面を見つめている母が映りました。母の後姿からは、何か悩み事でもある様な、沈んだ気持ちが伝わってきます。

彼女に夫がいたとしても、あまり役立つ夫ではないでしょう。母子家庭かもしれません。彼女は日々の暮らしに疲れてしまい、川面を見つめて途方にくれていたのでしょう。放って置くと育児放棄になるか、最悪は自殺につながる事もあります。

誰かが「子供は責任を持って預かるから、しばらく独りで休みなさい」と言ったのかもしれません。そうして子供は町内の人たちの手によって保護されたのです。ラストに母が元気になって戻ってくるまで。

この映画の爽やかさは、沢山の登場人物が母親の噂話をまったくしないことです。まるで自分の孫や、親戚の子供を預かったかのごとく自然に振るまっていました。

なぜ頻繁に水割りが出てきたのでしょうか。水割りの核は氷でした。氷は「~しなければならない」という石頭(生き方・原理主義)を象徴化したものでしょうか。バーは固まってしまった心を溶解するために大人が行く場所なのかも知れません。

氷はやがて解けます。そして水になった氷は、様々な形になって生き続けます。熱を加えればお湯となり、人々を暖めます。風呂屋で子供を預かっているのは、そんな暖かな場所だからでしょう。

「人生は難しく考えなくてもいいんだよ。どのみち川の様にどこかへ流れていくさ」。そんなメッセージが映画で語られていたとしたら、あの子供は、実は、理想の行き方を象徴した存在、だったのかもしれません。

世の中には他人に肩を完全に預けてしまうことが出来る人と、出来ない人がいるそうです。私などは出来ない方に入りそうですが、それは良くないことなのでしょうね。

少々肩の力が抜けて楽になる映画でした。良いものを観たと思いました。一連のこの種の映画の中で上位に入れたいと思います。

★★★★☆

追記 ( 安倍さんの呼吸法 ) 
2015/9/22 6:42 by さくらんぼ

アップル社のジョブズさんは禅に傾倒していましたが、お歳の近い安倍総理も、忙しい公務の間をぬって座禅をしているようです。その安倍総理が、今、呼吸法もしているらしいのです。

Yahoo!ニュース に『「安倍総理」がハマった「ハーバード発」4-7-8呼吸法〈週刊新潮〉』として紹介されていました。

そこから少し紹介しますと、

【・・・何はともあれ、懇親会で挨拶した安倍総理は、こんな話を明かした。

「私は今、『4-7-8呼吸法』という健康法をやっています。これをやると落ち着けるんですね。この呼吸法で、国会での野党からの追及にも耐えています。もっと前から知っていれば、私は野次を飛ばさなくても済んだかもしれない」

こう笑いを誘いながら、自らの呼吸健康法を披露してみせたのである。

『呼吸はだいじ』などの著書がある、帯津三敬病院(埼玉県川越市)の帯津良一名誉院長が解説する。

「『4-7-8呼吸法』は、ハーバード大出身で健康医学研究者のアンドルー・ワイル氏が20年ほど前に提唱しました。まず口から完全に息を吐き切った後に鼻から4秒間、息を吸い、7秒間、息を止め、8秒間かけてゆっくりと口から息を吐き出す呼吸法です。ワイル氏は、西洋医学と代替医療をあわせた統合医学のオピニオン・リーダーとして知られています」

・・・先に紹介した懇親会での安倍総理自身の発言から、もう少しこの呼吸法について補足しておくと、「これを最低、4回以上繰り返すと、心身ともにリラックスできる。『4-7-8呼吸法』を修得すると、床に就いてから1分で眠ることも夢ではないみたいですね」

安倍家関係者は、「ワイル氏が来日した際、安倍さんは食事をする機会があったそうで、その時、彼から直々に『4-7-8呼吸法』を教わり、最近、実践しているんです」・・・】

( Yahoo!ニュース BOOKS&NEWS 矢来町ぐるり 9月21日(月)8時1分配信 より抜粋 )

呼吸法は健康法として、昔から、いろいろな種類を目にしますが、気功にも「ひょうたん功」と言うのがあり、安倍総理のしている呼吸法と、いったん息を止める、と言う点では似ています。興味深いので、「気功革命」のホームページから紹介させていただきます。

『3.ひょうたん功

ひょうたんは上の部分が小さく、下の部分が大きくなっています。ひょうたん功では、最初の呼吸を胸に集め、次に呼吸を止めて、腹を膨らませます。息を止める時間は長ければ長いほど良いです。但し、苦しくなるまで無理はしないでください。体内に知らないうちにできている「お血」状態を良くします。
中国古代の有名な仙人による修練方法です。』(気功老師・盛鶴延ホームページより抜粋 )

ひょうたん功は「気功革命」盛 鶴延(著)にも紹介されています。そこには図入りで、さらに詳しく解説されており、それによると「気のパワーを溜めるのには最適な気功法」とも書かれています。

安倍さんの呼吸法も、ひょうたん功も、どちらも呼吸を一時止める点では似ています。私は個人的に呼吸を止めるのは好きではありませんので「気」は別種の気功で溜めていますが、大変興味深いニュースだと思いました。

追記Ⅱ ( すぐ眠れる気功は )
2015/9/24 6:14 by さくらんぼ

ちなみに安倍さんと違い、私が寝る前にやっているのは「撼天柱」(かんてんちゅう)と呼ばれる気功です。これも直後はすぐ眠れますよ。

座禅スタイルにすわり、背骨を、デフォルメすると「己」字型にし、左右に36回づつ回転させるのです。

日曜大工で使う手回し式のドリルにも、軸が「己」型になっているものがありますが、あれと同じだと思っていただければ理解していただけると思います。

これは、むかしチベットに飢餓があったとき、修行僧たちが、この元となる動作をすることで、生きのび、それが中国に伝わり、当時の、道教的な修行法とミックスされて出来上がったようで、仙人の気功と呼ばれています。

不器用な私には大変難しく、油断すると、すぐに首や腰を痛めました。そうすると1週間ぐらい痛くてできません。やっと少し上手に回せるようになったかな、と思えるまでには2年間ほどかかりました。だから、興味のある方は、本などで詳細を学んでから、慎重に行う必要があります。

やれば、気功など信じていない方にも、背骨が柔らかくなることの効果は実感できるはずです。

参考:『病気が治る「気功入門」』DVDブック 中健次郎(著)に、『自律神経を整え体に奇跡が起きる「撼天中」』、「仙人になるための気功法」として紹介されています。



(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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