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ネタバレ 映画「テッド・バンディ」

「テッド・バンディ」
2019年作品
「#MeToo」のお話か
2019/12/23 22:07 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

えぐい映像満載の猟奇殺人映画にすることも出来たのに、そんなシーンはほとんどなく、真面目な法廷ドラマになっていました。

どちらかと言えばですが、極めて乱暴言えば、木村拓哉さんのTVドラマ「HERO」の、親戚のような作品です。

それにしても、「事実は小説より奇なり」を地で行くようなお話。映画としても珍しいストーリーで、一見の価値があります。

★★★★☆

追記 ( ある意味「#MeToo」のお話か ) 
2019/12/23 22:27 by さくらんぼ

連続殺人鬼テッド・バンディは、たくさんの女性を殺めておきながら、ちゃんと恋人もいたのです。

もちろんその恋人には、「俺は無実だ。信じてくれ」と繰り返し言っており、恋人もそれを信じていました。

しかし最後には、その恋人(騙されていたことに気づいた被害者・「#MeToo」)によって死刑台へ送られたのです。

追記Ⅱ ( 「無くて七癖」 ) 
2019/12/24 9:20 by さくらんぼ

(  以下、 映画「羊の木」のネタバレにも触れています。 )

幼いころ思っていました。「なぜ大人は悪いことをするのだろう」と。子どもでさえ「ケンカも泥棒も悪いことだ」と知っているのに。

その答えが、最近になって、やっとわかりました。

「無くて七癖」と言うように、人には皆「生き方の癖」があります。先天的なものと、たとえば育児によって両親から植えつけられた(トラウマのような)、後天的なものが。

日常生活で遭遇する人々の個性、良くも悪くも、その多くは「生き方の癖」なのです。それは押さえきれない性(さが)のようなもの。

そして、時にそれは犯罪を誘発する種にもなっているのです。性(さが)ですから条件さえ整えば何度でも繰り返されます。

この映画「羊の木」には何人もの殺人犯が出てきますが、「手のつけられない乱暴者」はいません。しかし、その種にアクセスすると、突然、ある者は無慈悲に暴力をふるい、ある者は、そんな自分を恐れて逃げだすのです。

それなら再犯は不可避なのでしょうか。

いえ、そうではありません。

各自が己の性(さが)をハッキリと認識し、努めて距離を置けば良いのです。

例えば、酒乱の幅元なら、酒には近づかないことです。周りの協力も必要ですから、あらかじめ上司などには伝えておくことも必要かもしれません。

その点、酒乱の席から(酒乱の幅元が怖いのではなく、酒乱を殺めるかもしれない)「自分が怖い」と言って、一目散に逃げだした清掃員の栗本は優等生です。

栗本のアパート、ドアの内側には、拾ってきた「羊の木」のトレイがかけてありました。「羊の木」は管理の記号。栗本は朝晩それを見るはずです。

「掃除が丁寧すぎる」と上司から叱られた几帳面な栗本は、公務員の月末に頼るまでもなく、自分自身で管理人になっていたのです。

この映画「羊の木」は、距離を置く公務員、差別をする住民、友が欲しい殺人犯など、「境界線」にたたずむ人々の、性(さが)を描いていたのかもしれません。

( 映画「羊の木」追記Ⅹ 2018/2/27 9:56 by さくらんぼ より抜粋 )



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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