バイオレンス夜・ザ阿佐ヶ谷
こんな真夜中に来るのはどうせ亜沙子だろうと思ってオレは寝ぼけながらドアの鍵を開けた。オレの部屋の玄関のベルはファミマの来店チャイムと同じ音で、真夜中のアパートにファミマの入店音が、オレが寝ていたら部屋に何度も間抜けな音で響き渡った。真夜中に玄関のベルを鳴らすのは近所に迷惑だからやめてくれとあれほど言ってあったのに、何回も押しやがって、ほんとに迷惑なんだよな、などとブツブツ言いながらオレがドアを開けると、そこに立っていたのは亜紗子ではなくて、スキンヘッドでくまみたいな体型のデ