掃除の科学、重曹、クエン酸

重曹、クエン酸の科学

掃除
 水拭き → 水に溶ける → とれる
  ↓ とれない
 水に溶ける形に変化させる
  ↓
 とれる


・重曹(重炭酸曹達、炭酸水素ナトリウム)の性質
 水には少し溶けにくく
 弱アルカリ性

・重曹の洗浄の仕組み
 ①溶けにくいため、細かい粒が研磨剤(爪くらいの硬さ)として機能する
 ②アルカリ性で鹸化して油を水に溶けやすくする
 ③生じた石鹸が油汚れを落とす

 ※②油は水に溶けやすい部分と溶けにくい部分があるが水への溶けやすさが足りないため全体として水に溶けない物質になっている。これに重曹をかけると脂肪酸塩ができる。これを鹸化といい、この脂肪酸塩を石鹸という。こうなるとめっちゃ溶けやすい。ただし重曹のアルカリ性は弱いのでこの効果が発揮されるのが遅いし、油の種類によっては反応しない。だから重曹はふりかけて放置する。
  ③②の石鹸が油汚れを落とす。

 つまり重曹が落としやすい汚れは
   ・柔らかい汚れ
   ・油由来の汚れ
   ・茶渋
 これで落ちない汚れはアルカリ性を強くしないといけない。

・クエン酸の洗浄の仕組み
 クエン酸の弱酸性でアルカリ性の汚れを落とす。これで落ちるのは主にミネラル系の汚れ。ミネラル(金属)は酸と反応して塩を形成します。これは水に溶けづらい、例えば水垢(炭酸カルシウム)にクエン酸を加えるとイオン交換し、クエン酸カルシウムに変換される。これはキレート錯体といって水に溶けやすいので水に溶けて落ちる。

 つまりクエン酸が落としやすい汚れは
   ・水垢
   ・トイレ(尿石)
   ・タバコのヤニ
 お酢でも代用できるが匂いがきつい。これで落ちない汚れは酸性を強くしていく。


重曹とクエン酸を混ぜるのは中和するので化学反応の意味はなくなるが、混ぜるときに炭酸を発泡するのでその刺激で汚れが落ちる、だから重曹をすりこんでなじませてからクエン酸をかけると効果が出せる。まぜてからかけるでは意味がない。
 
 

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