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お互い「エンターテイメント」ではあったが

私、格闘技の大ファンなので一昨日のメイウェザー戦の話を。
メイウェザーは、結構正直に自身の「エキシビション・マッチ」について語っている。思い切り簡単にまとめると

「今の自分は要求したことがすべてとおる立場にある。それは、現役のときにボクシングにすべてを捧げ勝ち続けたから。一方で、もう現役のころのような動きは出来ない。過去のチャンプともやらない。やりたいことだけやって、世界の人々を楽しませたい。だが、リスクを負って厳しい戦いはしないし、ダメージも負うつもりはない。何百万ドル、何千万ドル払うという人がいて、楽に稼げるならそれをやる。」(https://number.bunshun.jp/articles/-/854743?page=3)

つまり、自分の現状の実力を踏まえた上で、リスクがなく、楽に大金を稼げて人を楽しませられるならいつでもOKというもの。
自身が語らずとも、絶対に相手の土俵には乗らずにボクシングルールを譲らず、ボクシングに関しては彼からみれば素人しか相手にしていないことから、ハナから周りにもわかっていたこと(だから彼はボクシングの元チャンプとはやらない)。
ボクシングを極めた彼からすれば、お互いケガしない程度の十分な実力差があることが大前提の「エンターテイメント」なのだ。

もちろん、大金を払う側もそんなことわかりきっていながら、それでもメリットがあるから彼の要求を全て受け入れて、やりたい放題もさせて満足している。

今回、そこの予定調和が少し乱された訳だが、乱した人物がメイウェザーの立ち居振る舞いが傍若無人だったことへの抗議、と語った(https://news.yahoo.co.jp/articles/f1fbc23082992c86bf722c1e87e4fcde7d187cab)のはだから的外れ。
もっとも、その非礼に対し、メイウェザーが冷めた感じで花束拾ったのは、彼にとって徹頭徹尾「エンターテイメント」だったからである。

さて、話題の人物が420万円で買った花束贈呈役(リングサイド席のおまけ?)は、今回のパフォーマンスがこれだけ世間の耳目を集めたことからすればものすごいコスパではあったが、それが政治のためというところが個人的にはとてもイヤ。山本太郎氏、立花氏に続くパフォーマンス先行の政治家がまた一人増えてしまった。

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