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あおヤギさんからの手紙 #6 新型コロナワクチン接種と今後の課題

こんにちは、衆議院議員の青柳陽一郎です。
寒さも緩みつつある今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。

さて、ファイザー社の新型コロナウイルス感染症ワクチンが厚労省により承認され、17日より医療関係者に対する接種が始まりました。

厚生労働省はファイザー社のワクチンについて、過去に感染したかどうかを問わず発症予防効果が約95%と有効性が期待できるものと説明しています。
接種は、①高齢者②高齢者以外の基礎疾患保持者や高齢者施設等で従事されている方、③それ以外の方の順に行われ、高齢者の接種開始は早くて4月1日以降の予定です。ワクチン接種場所は原則として住民票所在地の地域で、市町村から接種のお知らせと接種券が届くこととなっています。

ワクチンと接種のスケジュールに関する詳しい情報は、下記の厚労省ホームページをご覧ください。


自治体と政府の連携は

ワクチン接種の実施主体となる自治体では、接種体制の整備が難航しているとの声が数多く聞かれています。

具体的に立憲民主党に寄せられた声は、厚生労働省からの情報が二転三転して関係各所との再調整や計画の練り直しを迫られることとがあった、接種体制を構築するにあたり民間の医療機関との調整がスムーズにいっておらず個別接種に対して協力を得られない、集団接種会場への医師・看護師の派遣をしてもらえず人材確保が難しい、保健所の人員が足りず限界にきておりワクチンどころではない、などでした。

以上の声を聞くと、他国より接種のスタートが遅れたためにスケジュールありきでワクチン接種のプロジェクトが進んでいるために、国が体制整備に必要な情報を自治体に共有できておらず、さらに現場レベルに調整を丸投げしすぎているのではと感じられます。

全国的に数多くの自治体が、民間の医療機関に対して医師や看護師の人材の集団接種会場への派遣や各医療機関での接種の実施をしてもらうよう協力を呼び掛けていますが、このような調整は国レベルで行うべきではないでしょうか。ワクチン接種に限らず感染者の受け入れに関しても同様ですが、日本では民間の医療機関の割合が公的な医療機関に比べ大きいため、民間の医療機関からの協力は不可欠です。協力が得られなければ、すぐに病床は逼迫してしまい、ワクチンの接種体制も十分に整備ができません。そして、十分な接種会場と医療従事者の確保ができなければ、ますますワクチン接種のスケジュールは後ろ倒しとなってしまいます。国がイニシアティブを取って民間の医療機関に協力を得られるよう調整する必要があると考えます。

安全に接種をすすめるために

立憲民主党神奈川県連でのワクチン接種に関する意見交換会において、川崎市健康安全研究所所長の岡部信彦氏は「ワクチンの安全性を高めるためには焦らない、慌てない、数を競わないこと(ワクチンの接種率など)が大事。」と述べました。

他国に遅れをとったことで、政府はスケジュールにばかり気をとられていますが、最も大事なのは可能な限り安全に接種をすすめていくことです。
そのためには自治体や医療関係者に対して、必要な情報は十分に共有し、想定されるケースについては対処できるようガイドラインを明示しなければなりません。そして、国民にもしっかりとワクチンのリスク(副作用など)とベネフィット(効果)を伝え、十分にワクチンについて理解をしたうえで安心して接種を受けてもらうようにすることが政府の課題であると思います。

政府が国民に対してリスクとベネフィットについて十分な情報を伝える努力をしなければ、国民の間で接種に関する不正確な情報が共有されてしまったり、あるいはワクチンに対し過度な恐怖や不安を持たれかねません。

大事なことは、ワクチンに副反応は付き物で、副反応を理解してワクチン接種をすすめること、そしてワクチンを接種するかどうかは個人の意志です。接種する、しないで職場や地域で差別をおこさないようにすることも必要です。

かつて厚労省より積極的勧奨が差し控えられた子宮頸がんのワクチンについては、有効性と安全性そしてリスクに関する情報が国民に十分届かず、接種率が大きく減少することとなりました。今なお子宮頸がんワクチンには根強い不信感が国民の中に残っています。子宮頸がんワクチンの事例を繰り返さないために、政府は国民に納得してもらえるようデータを用いて科学的な説明を行わなければなりません。


追伸
立憲民主党 新型コロナウイルス感染症相談窓口をはじめました!
立憲民主党は、新型コロナの影響を受けた方々への支援策拡充に取り組んでいます。お困りごとがありましたらご相談ください。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScyZbgYUxJisHCBvUpsmIIiMgqxen6LLqn5fiGgdYMkSHXLLA/viewform


衆議院議員 青柳陽一郎